実務2日から始めるAWS認定8冠め突破作戦、これがラスト!(のはず)
最難関資格のSAP合格の1週間後、入門者向けの資格『クラウドプラクティショナー』(AWS Certifed Cloud Practitioner: CLF)
に、2022年3月に合格することができました。
刺激をくれたり祝ってくれた皆様ありがとうございます。SAP合格後なんだからそりゃ受かるやろ!という話ですが、最近認定を目指している方同士のフォロワー繋がりが増えたりもしたので、これから挑戦する方と未来の自分向けに、今回も情報を残しておこうと思います。
- 実務2日から始めるAWS認定8冠め突破作戦、これがラスト!(のはず)
- 挑戦への経緯
- やったこと
- 学習の流れ
- 試験会場へパーティーGO!するのこと
- 試験まとめ
- 『クラウドプラクティショナー』試験所感:やっぱり基礎は大事だよ
- 認定突破作戦これにて完了...か?
- おまけ:これまでの受験記録だよ
2022/4/8追記:なお確認できたのが2022/4/8、AWS認定のデジタルバッジの画像がいつの間にかリニューアルしました。六角形のバッジ背景に種類ごとに色がついて分かりやすいですね。
credly.com の合格者それぞれのバッジは反映済み、AWS公式サイトの認定の日本語版ページは4/8時点はリニューアル中、下にリンクを貼った英語版ページは反映済みです。ちゃんと全12種類に増え、専門知識に『SAP on AWS』のバッジが加わっています。
例によって資格の名前が長いので、以下公式の3文字略称を使います。
~入門者向けの基礎コース(Foundational)
~
- 今回獲った基礎レベル『クラウドプラクティショナー』
(Cloud Practitioner: CLF)
~中級者向けのアソシエイト(Associate)
3兄弟~
- 設計の『ソリューションアーキテクト - アソシエイト』
(Solutions Architect - Associate: SAA)
- 開発の『デベロッパー - アソシエイト』
(Developer - Associate: DVA)
- 運用の『SysOps アドミニストレーター - アソシエイト』
(SysOps Administrator - Associate: SOA)
~上級者向けのプロフェッショナル(Professional)
級~
- 最難関の『ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル』
(Solutions Architect - Professional: SAP)
- 開発と運用が合体してDevOpsをやる資格『DevOpsエンジニア - プロフェッショナル』
(DevOps Engineer - Professional: DOP)
~特化した専門知識(Specialty)
~
- セキュリティに特化した『セキュリティ - 専門知識』
(Security - Specialty: SCS)
- DBの『データベース - 専門知識』
(Database - Specialty: DBS)
- 『機械学習 - 専門知識』
(Machine Learning - Specialty: MLS)
- 『データアナリティクス - 専門知識』
(Data Analytics - Specialty: DAS)
- 特に難しいといわれる『高度なネットワーキング - 専門知識』
(Advanced Networking - Specialty: ANS)
- なお2022年正式追加予定が『SAP on AWS - 専門知識』
(SAP on AWS - Specialty: PAS)
基礎コースを表すFoundational
は資格名のCloud Practitioner
には入りませんが、3文字略語では末尾に付けられてCLFとなります。
アソシエイトレベル、プロフェッショナルレベル、専門知識を表す末尾の単語は区切りの半角スペース+半角ハイフン+半角スペースは省略されたり、スペースや中黒点や横棒などで代用されることもあります。
以前は専門知識に6つめ『Alexaスキルビルダー - 専門知識』という資格もあり、よく本などには書いてあるのですが、2021/3/22に廃止。現在はAWS認定は全11種類、全部獲っても認定11冠。そして資格の略称SAPじゃなくてERPパッケージのSAPの資格『SAP on AWS』がもうすぐ加わるので、正式追加後は、正式追加後は全12種類に戻ります。
参考:AWS 認定 – AWS クラウドコンピューティング認定プログラム | AWS
自分的なこれまでの突破作戦の順番を図に示すと以下になります。さらに線がごちゃっとしてきました...笑
挑戦への経緯
きっかけ
認定X冠を達成するとだんだん他も獲りたくなってくるAWS認定。受験料の申請のちょっとめんどい社内の申請方法を調べた際にSAPと一緒にCLFも申し込んだので、ついでに受けてみることにしました。
SAP合格の後だとどれぐらい準備すれば受かるのか、自分で実験してみようと思ったというのもあります。
書いている人のクラウドなプラクティショナー歴歴
今までの合格記録に書いてきたので省略します。CLFの受験対象に書かれているAWS クラウドに「6 ヶ月間触れている」は実務では満たしていませんがこれまでの認定受験などなどで総合的には満たしていそうです。
AWSの実務経験とよく使う興味のあるサービス
これまでの合格エントリに書いたように、基本は開発屋なので興味のあるサービスはサーバーレスアーキテクチャ周り、API GatewayやLambda関数周りですね。実務経験は会社のハッカソンで触った2日だけなので2022年度はそろそろチャンスを得たい...!
やったこと
基本方針の策定
2022年3月のSAP受験の帰りに有名な「緑本」を買って、翌日から一応準備を始めました。
- プロフェッショナルレベルのDOP資格が約5週間、SAPが8週間で獲れたので、CLFはとりあえず1週間で
スタプラで学習記録を可視化する
こちらも使用を継続しました。達成報告を行う機能があって、SAP合格を報告したところけっこうないいねが付きました。皆さんありがとうございます。
ネット上のCLF合格エントリを参考に...しない
ぐぐれば沢山出てきますが、特にやらなくても大丈夫だよねということで今回は時間を節約しました。
エンジニア歴の浅い方、クラウドやAWS歴の浅い方や初めての方はあちこち見て回るのをお勧めします。CLFの合格エントリはエンジニア以外にも総務や広報などなど、非エンジニア層も多いのが面白いですね。
学習の流れ
公式のデジタルトレーニング...は省略
いつも見に行っているExam Readinessは省略しました。
本:『AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー』
CLFの本としては「緑本」として知られる定番本、山下光洋さんの『AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドプラクティショナー』をやりました。SAP試験の帰りに物理で買ってきたものです。
他の資格対策本と比べて完全初心者をターゲットに、最初はクラウドの概念から、そしてAWSの各種サービスについて基本に絞って丁寧に書いてあります。実際の画面イメージや概念図も豊富ですね。
あちこちに各種コラムがあって、山下光洋さんがクラウドと初めて出会った際の驚き、クラウドが新たな時代であることが分かる話などが書いてあったりします。確かにオンプレの実務であれこれ苦労した後にクラウドを見たら新鮮でしょうね...というのが伝わってきます。CLF学習には定番の本ですがお勧めです。
さすがにSAP合格後ならスラスラ読めて、3時間弱で読了しました。
この本は各章の最後に5~10問の問題がついており、合計するとCLFの本試験と同じ65問になっています。SAP合格レベルならどこまで行くか...と思いきや正答率はたった72%でした。\(^o^)/
見直しせずに適当にやっているのもありますが、意外と基本的な知識が抜けていたりケアレスミスをしたりしています。
またSAPに挑戦するような方は全員、長文問題に隠れた罠に引っかからないよう注意を凝らし、疑心暗鬼に駆られているかと思います(笑)。これが逆にCLFの問題だと仇になったりします。
(ここでRDS→DynamoDBに全部変えるのは常識的に考えてコストの面からNGに決まってる!→と思ったらCLFだとコスト気にしなくてよくてショボーン、など。)
自分の場合も責任共有モデルとかWell-Architectedの柱、コスト関連、あと窓口系のサービス名などがけっこうぽろぽろ抜けていました。一番簡単な資格とは言え油断はできないな、と準備を続けました。
なお本書の各章の練習問題は練習問題なので、本番の問題よりは簡単めです。多くの方は複数の学習リソースを組み合わせるかと思いますが、そのほうが安全でしょう。
Udemyで学ぶ
CLFであれば皆さんたぶんやられてるであろう、日本語版の模擬試験講座をやりました。
基本レベル①と②がCLF本試験でよく出るようなもの、応用レベル①②③が本試験で時々出てくるようなレアな難問を集めたもの。本試験はこの基本レベルと応用レベルの中間ぐらいとなっています。 SAP合格後のレベルで見直しなしで割と適当にやったところ...
- 模擬試験(基本レベル①):83%
- 模擬試験(基本レベル②):(ネットワークが切れてしまったのですがたぶん80%ぐらい)
- 模擬試験(応用レベル①):51%
- 模擬試験(応用レベル②):69%
- 模擬試験(応用レベル③):49%
- オプショナル問題(難易度高:アソシエイト試験レベル)模擬試験2回分130問:未実施
応用レベルはけっこうひどい点数でしたね。エッ何このレアなサービス名?みたいなのもけっこう出ました。基本レベルで間違えたところは復習、応用レベルで間違えたところは適当めに復習しました。このUdemyに5時間15分ほど消費。
Udemyでは他には解説もついて、最後に模擬試験問題65問が2回分ついている講座もあります。こちらもお得で良さそうです。
『AWS WEB問題集で学習しよう』で学ぶ
通称小岩、もしくはkoiwaやkoiwaclubで知られる学習プラットフォーム。
CLF受験には3ヵ月間有効な有料会員のベーシックプラン4480円(税込み4928円)が必要になります。
7問1セットの問題がCLFについてはこのエントリ執筆時点で#01~#72でかなり十分な量。計504問で本番試験約7.8回分の問題リソースがあることになります。
「みんなの合格記録」を見ると、後半の#45~もしくは#50~が特に良いという声が多く見つかります。全部をやる時間はなさそうだったので僕も#45~から1回ずつ解きました。7問セットの中大体5-6問は正解して合計して正答85%。だいたい間違えたのは知識の抜けや意外と引っかかる問題、コストや問い合わせ系サービスの問題など。
最後に「AWS認定本試験モード」もやりました。全体でこのkoiwaclubに2時間程度。
タイムマネジメントは...意識しない
他の資格にも受かっている方ならCLFの90分は問題ないでしょう。koiwaclubの本試験モードをやったときは、2回とも65問を23分で通過でした。
AWS公式サンプル
僕はスキップしてしまいましたが、計10問の問題と回答が公式から入手できます。
- AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C01) 試験ガイド
- AWS Certified Cloud Practitioner (CLF-C01) サンプル試験問題
AWS公式模試
スキップしてしまったのですが、2021年秋から無料になって公式の公式模試もあります。
今回こそ万全なデリシャスタンバイ
最後にkoiwaclub「AWS認定本試験モード」をやって1回目は765点の正答78%、2回目が900点の正答92%。これなら大丈夫でしょうというところまで来ました。前日の金曜は仕事で午後半休をとることもなく、そのまま土曜の受験当日にパーティGO!することにしました。
試験会場へパーティーGO!するのこと
テストセンターへ
いつもと同じピアソンVUEの新宿「西新宿テストセンター」の朝一番の9時で受験です。前回は試しに眠眠打破を試験前に飲んでみたので、今回は特に意味はないのですが強化版の強強打破を飲んでみました。こちらはカフェイン150ml!
試験本番!
念のための学習もしたのでCLF試験はさすがにスッスッと進みます。koiwaclubの本試験モード実施時とほぼ同じ、25分ほどで回答終了。
せっかくなので最初から見直す際、逐一英語版に切り替えて英語で書くとこういう表現になるんだ~というのを見たりしながら45分ほどで完了しました。
本番試験の問題はkoiwaclubとだいたい同じような感じ。Udemyの模擬試験講座でいうとだいたい基本レベルに近い。応用レベルのようなレアな問題も時々出る、という感じでした。
またまたまた合格エビデンスなしの合格
前回のSAP受験は3時間すら見直し中の時間切れという激戦だったのですが、CLFはほんとに楽だ...よく頑張ったな先週の自分...と勝利を噛みしめながらテストルーム退出。休日受験だとペーパーをもらうだけです。
その後は西新宿のコクーンタワー地下の大きな本屋を覗いたら新刊の『要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』』がもう売り切れ。紀伊国屋書店にはありました。この日はオライリー本の新刊『ソフトウェアアーキテクチャの基礎』も発売されていました。
AWS認定アカウントと連動しているCredlyは、機械的に連動するからなのか合格バッジはその週末のうちに見られるようになりました。CLFのバッジを囲む六角形はシンプルに黒です。これにて無事、認定8冠達成...!
試験まとめ
得点:最高点更新はならずの882点
SAA:836点、DVA:845点、SOA:801点、DOP:902点、SCS:875点、DBS:804点、SAP:785点のあと、CLFは後で届いたスコアレポートで882点。盛り返して好調な数字ですが最高点は更新できませんでした。
koiwaclubで行える「AWS認定本試験モード」の2回目がちょうど900点だったので、だいたい同じぐらいの数字が本番でも出せるというのがわかります。
費用:1万(実質2.6千円)
koiwaclubは3ヶ月持つので前回のSAP受験で払って0円。
Udemyの模擬試験講座がセールで買うと1500円。本の緑本が物理で買って2620円。公式模試は無料、本試験受験料は半額バウチャーを使って6050円、ふつうにやると合計1万。
このうちUdemyの模試講座は会社のUdemy Businessで済ませたので0円、受験料も会社の費用で申請が通ったので0円。実質合計2.6千円でした。
学習期間と時間:1週間、10H
SAP合格の次の日から始めてちょうど一週間後に受験、合計10Hの学習時間でした。自分的には過去の記録と比較すると以下になります。
- アソシエイトレベルのSAA/SVA/SOA:70~80H
- プロフェッショナルレベルのDOP:80~90H
- 専門知識のSCS,DBS:40~50H
- プロフェッショナルレベルのSAP:~120H
さすがに入門者向けの資格なのでだいぶ短く済んでいます。
世の中のCLFの合格記録を見るとだいたい学習期間は短くて数日~数週間、学習時間は数十時間ぐらいが多いようです。まあこの辺はその方のスキルセットや経験、環境によって大きく差が出ますから、人と比べないでじっくりやるとよいでしょう。
『クラウドプラクティショナー』試験所感:やっぱり基礎は大事だよ
これまで述べてきたように、SAP合格直後でも無勉強はさすがに危ないですね。意外と知識が抜けていたり基本的なことを見落としていたり、知らないサービスや用語が意外に出てきたりします。
僕はAWS認定自体に入門する際、これまでのIT経験で突破することにして一番簡単なCLFはスキップして『ソリューションアーキテクト - アソシエイト』(SAA)からだヒャッハー!と突き進んできました。同様の方も多いと思います。
あの時CLFから始めていたとすると...SAAに触れたときに最初に苦戦するであろう、膨大な数のAWSサービスや機能、クラウド用語などもろもろの情報の奔流がまずCLF受験で和らいで自分の中で解釈して消化してから進むことができます。結果としてよりスムーズに学習を進められたのではないかと思います。
ということで最初は地道にCLFからスタートしてコツコツ進むというのも十分ありですね。大事なベストプラクティスや設計原則の話も出てきますし、ここでじっくり固めてからアソシエイト級に挑むのも良いでしょう。
やはり新しい物事を体系的に学ぶ際、まずは基礎から積み上げて順々に学んでいくのは大事だなと改めて感じました。
認定突破作戦これにて完了...か?
というわけで無事にAWS認定8冠を達成することができ、これにて認定突破作戦はいったんミッションコンプリートとすることができました。
Udemy講座の講師の方々、読んだ商業本の著者陣の方々、様々な形でインターネット上に有益な情報や貴重な受験情報を発信してくれたAWS勢の先人の方々、面識があってもなくても様々な形で僕が刺激を受けたり勝手に凄いと思っているクラウド勢の先人の方々、TwitterやStudyplusで応援してくれたりお祝いしてくれた皆様に感謝します。
AWS認定突破作戦も無事終わったので、取っておいたビール🍺( #Findy さんの抽選で当たったやつ)を開けました。勝利の美酒が染み渡る...😌 pic.twitter.com/QkdfaHIZGy
— いわしまん@AWS入門中 (@iwasiman) March 12, 2022
という感じでプシュ~と密かにお祝いしつつ、この受験した日のお土産に買ってきた『要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』』の物理本をパラパラと参照。
見れば見るほどSAP試験で一番苦戦して理解が不確かだった気のするネットワークのあたりがしっかり解説してあり、学びになりそうでした。
作戦完了と言ったそばからこの有様ですが、この流れでいっそ獲ってしまえば認定9冠...(ジュルリ
それとも2022年7月ごろに試験が改訂されてANS-C00からANS-C01に変わるそうなので、その後Udemy類の問題がアップデートされたり受験記録が幾らかWebに上がった後の方が良いですかね...(ソワソワソワ笑
おまけ:これまでの受験記録だよ
当ブログのAWS認定の合格エントリシリーズは以下を記録しています。
iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com iwasiman.hatenablog.com
認定対策本のまとめ記事も新刊が出るたび整理しています。