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ソード・ワールド2.0ノベル 堕女神ユリスの奇跡

ソード・ワールド2.0ノベル  堕女神ユリスの奇跡 (富士見ドラゴン・ブック)

ソード・ワールド2.0ノベル 堕女神ユリスの奇跡 (富士見ドラゴン・ブック)

 超王道ど真ん中ラノベ路線だった『剣を継ぐもの』に続いてSNEの北沢慶先生の描くSWノベル新シリーズがキター! (;゚∀゚)=3
 今度は魔剣の呪いでパーティが組めず彷徨う孤独な主人公に尊大な金髪ロリ美少女の女神、内気で気弱でストーカーで妄想癖のある施療師の少女、ガチ防御力を誇る全身鎧のガチムチ騎士と見せかけて鎧を脱ぐとエルフの美人のおねいさんというドキッ女の子だらけのパーティという、なんともウラヤマシスな狙ったPT構成です。なんというリウイパーティー……なんてラノベ的展開なんだ……(←ラノベじゃん
 邪竜に本筋のストーリーもあるんですが、どうしても細部のネタばかりに目が行ってしまいます。リプレイ『新米女神の勇者たち』シリーズでもそうでしたがSW2.0のルーフェアリアは神様がたくさんふつうに出歩いてますね。本作のヒロインの女神ユリスなん初登場時にふつうに歩いて冒険者の酒場に入ってきますからね。oh、ゴッデス……・。w
 主人公のザウエルや魔剣のネーミングがドイツ語風で実に中二だとか、アリエル先生の妄想日記とか、美少女ペロペロの妄想に内心ハァハァしながら一騎打ちを見守るむっつり騎士団員ズとか、随所に出てくる現代的言葉遣いとかこっそり出てくる2chニコ動用語とか、そういうところが特に記憶に残ってしまいます。冒険前夜のメイド服&ウェイトレス&水着コスプレの夢のパーティなんかは、どう見ても口絵カラーイラスト向けのサービスシーンにしか見えません。w
 恐らく作者と目線が近いであろう、主人公ザウエルが男の欲望に実に正直なところや、ほとんど漫才のユリスとザウエルのやり取りなんかは面白かったですね。
 改めてパーティ結成していい感じで新たな旅立ち……というこの巻完結でも続編ありとも取れる終わり方をしているので、売れればシリーズ化で続いてくれそうです。


 ちなみに主人公ザウエル君は自宅にムフフな男の本棚や沢山の魔道書を揃えているそーですが、歴戦のTRPGゲーマーならば彼がゲームブックのファンで、ステファン・ヤークソン作“ツァオベラー”四部作がフェイバリットだという記述(P52)に着目せねばなりません。見つけられずにいる3巻のタイトルはきっと「七匹の大蛇」ですね。

「ツァオベラー」=ドイツ語のZauberer=日本語の「魔術師」=英語のソーサラー(Sorcerer)=ソーサリー(Socery)
日本のTRPG黎明期を支えたゲームブックの不朽の名作、スティーブ・ジャクソン(英)作の『ソーサリー!』四部作のネタですね。
ゲームブック世代を萌え殺す気か!゚こんな細かいネタSW2.0世代に絶対分からないだろ!www (*´∀`)b゚