Rのつく財団入り口

ITエンジニア界隈で本やイベント、技術系の話などを書いています。

【イベント】 #しがないラジオ sp.53出演記

完全しがないラジオ出演マニュアル(うそ)

 2019年2月に配信された、テック系Podcast『しがないラジオ』に僕が出演したsp.53a/bはおかげさまでTwitterで多数の反響をいただきました! 聴いていただいた皆様、並びにこれから聴いてくださるかもしれない皆様、ありがとうございます。
 このエントリではその出演を振り返るのと、これからゲスト出演する・するかもしれない方の収録時の準備向けに、自分なりの知見を残しておこうと思います。

f:id:iwasiman:20190317014743p:plain shiganai.org

準備編

 しがないラジオ Advent Calendar 2018用のご利益エントリにもこの話を書きましたが、しがないラジオを聴いているうちにだんだん出たくなっちゃったり、実は既に脳内シミュレーションしちゃったりしてる方もいると思います。さァ、自分の心に正直になって進めていきましょう。

iwasiman.hatenablog.com

ゲスト出演を決心する

 極端な宣伝目的などを除けば、基本は誰でも出演できるそうなのでここは勇気があれば大丈夫です。以下のような要素があるとさらに良いのかと思われます。

  • しがないラジオを聴いたことがあったり、ふだんからリスナーである。
  • 感想をツイートしたりブログに書いたり人に勧めたり、フィードバックを行っている。(とても喜ばれます!)
  • 技術書典5の『完全SIer脱出マニュアル』の読者である。
  • 同書の感想やツイートなどフィードバックを行った。(とても喜ばれます!経験者より!w)
  • 同書で転職を成功させた。(これからはそういうゲストも出演してくるはず?!)
  • 技術書典6で出るgamiさんの『非エンジニアのためのJavaScript』やzuckeyさんの出す本の読者である。
  • 自分の活動で何か伝えたいことがある。(ブログやPodcastなどのインターネット上の活動、OSS貢献、主催や参加しているコミュニティ、イベント、同人誌、商業誌執筆、お仲間募集中、自社でエンジニア募集中など)
  • 自分の辿ってきたキャリアで何か伝えたいことがある。(コンピュータやインターネットとの出会い、エンジニアを志したきっかけ、学生時代の研究、就職、転職、キャリア関係の話題)
  • 自分のエンジニアライフで何か伝えたいことがある。(現在の仕事内容、過去の経験、働き方、関心のある領域、追っている技術、目指していること、成し遂げたいことなどなど)
  • その他エンジニアリング関連かを問わず、何か伝えたいことがある。(これ面白いよ!とか)
  • パーソナリティやこれまでの出演ゲスト、関連するコミュニティやイベントや企業などなど、何かと縁がある。
  • これまでの出演ゲストと似たような経歴や特質がある。(例:SIerのSEからWeb系に転職したんだが楽しくて仕方がない)
  • これまでの出演ゲストとまた違った経歴や特質がある。(例:レガシー金融からSIerに転職したんだが楽しく開発しているとか! ワイみたいな人もっと出てきてホスィ!w)
  • その属性に多様性がある。(例:駆け出しエンジニアである、逆にベテランである、エンジニア以外の職で頑張っている、などなどなど)

 まあ話すことを考えているうちに自分だからこそ語れることなんて幾らでも出てきますし、人生はその人の数だけジャーニーがあります。多様性のあるいろんな人がゲストで出てくるのが面白いところですし、つよくないからと尻込みしている方もここは恐れずにどどんと決心してしまいましょう。

 ちなみに『完全SIer脱出マニュアル』は、アルファ版で運営を開始して話題になったエンジニア向けキャリア相談サービス、kiitokの相談相手一覧のgamiさんのところに書名がどどんと出ています。しかも50音順なので先頭です。なんかすごい。

alpha.kiitok.com

(オプション)でたいときに押すボタンを押しちゃう

 ネットで有名になったみんなのボタンメーカーに、しがないラジオ用のボタンが2つあります。

btnmaker.me btnmaker.me

 さあうっかり押してしまって、「うっかり押しちゃったポーズをとってるけど...ほんとは...出たいんだからね...///」ツンデレムーブメントをしてみましょう。きっとTwitterで反応があったりするはずです。
 ちなみにワタクシの上記アドカレ記事のご利益エントリを読んでAizackさん(@ykokubo09)とフリーランスエンジニアのなおとさん(@naoto_7713)が実際に押してくれましたので、出演を楽しみにしています。

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(2019.3.18追記)→なおとさん回が公開されていました! shiganai.org

明確に出演希望意志を伝える

 と煽っておいてナンですが、誤操作を考慮し、でたいときに押すボタンを押しただけでは正式な出演申込みにならないそうです。あるいは2次元のヒロインにいそうな「自分からは言わないけどホントは出たいんだから……それくらい察しなさいよね!(チラッチラッ」的なめんどくさい動きをしてもたぶん同じですね。
 ハッシュタグつきでgamiさんとzuckeyさんへのメンションか、DMなどで明確に「出たいです!」と伝えましょう。
 またゲストキューの捌け具合によってはハッシュタグ「#しがないラジオ」をつけて「でたい」と3文字呟くと申し込みになる期間が発生することもあります。2019年3月初めのsp.55山田さん回『sp.55【ゲスト: u1ymd】楽しいメディアドゥ技術本部長が語る、ブラックSIerでティッシュを食べないための会社選び』で発生しました。時々ハッシュタグで検索して様子を伺ってみましょう。

過去の出演者の情報を参考にする

 先人が残してくれた情報をシェアして自分の課題解決に役立て、そして未来の誰かのために残していくのはオープンソースの伝統、ITエンジニアの文化。探すとブログ記事にもけっこう残っているので参考になります。

 伝説の『sp.17a【ゲスト: 3s_hv】楽しい、業務効率化禁止のブラックSES企業からの脱出』に出演されたVTRyoさんの記事。当日までの流れが書いてあり僕も非常に参考になりました。そして出演後に非常に反響があったことが公開後の記事からも伺えます。

blog.vtryo.me blog.vtryo.me

 多くの配信タイトルは「楽しい」が入っているのに「楽しくない」とはっきり入ってあるこちらも伝説の回。『sp.8a【ゲスト: tbpgr】楽しくない7次受けSIer』『sp.8b【ゲスト: tbpgr】楽しいCodeIQ出題者への道』に出演された、おなじみTVアイコンのてぃーびーさんの出演後の記事。準備した話す内容のだいたい半分ぐらいだったことが分かり、章立ての大中小で話す内容を整理していたのが分かります。

tbpgr.hatenablog.com

sp.13a【ゲスト_pupupopo88】楽しいエンジニアが職種を超えて業務が効率化された話』『sp.13b【ゲスト: pupupopo88】楽しいよちよちRubyistがコミュニティに貢献する理由』に出演された、あの駅すぱあとの会社とRuby界隈で活動中のぷぽさんの記事。
 記事中でご本人がかなり猛省されていますが、sp.13はふつうにいい話だったのでそんな悪いところはないような……(笑)
 話す内容に出てくるイベントなどのキーワードや事実関係や時系列、話の筋立て、キーワードに対するスタンス(アジャイルとか)はゲスト側でも整理しておいた方が良いのだなと感じ、僕も事前の準備を多めにすることにしました。

pupupopo88.hatenablog.com

sp.35【ゲスト: otty_375】楽しい「しがないラジオ駆動人生」』にご出演、しがないラジオが縁で転職を成し遂げたいけさんの記事。出演を機にこんなに感動することが起こるということが分かります。

otty375.hatenablog.jp

 比較的最近の収録ですと『sp.50【ゲスト: nagashi_ma_w】IT運用SESの現場と、「勉強したくないエンジニア」の楽しい生存戦略』にご出演のながしーさんの記事。ノリと勢いを重視して、酒の入った場のようにゆるく雑談するだけでも大丈夫だというのが分かります。

nagashi-ma-w.hatenablog.com

 わかばちゃんシリーズで有名な湊川あいさんの、Podcast出演ははいいぞという記事。出演初回の『sp.7a【ゲスト: llminatoll】楽しい!スキルの組み合わせで仕事を作る話』『sp.7b【ゲスト: llminatoll】楽しい!!みんなの学習コストを下げる話』出演時の話ですね。なんとRubyの生みの親のMatz大先生も聴いたというパワーワードならぬパワーエピソードつきです。

webdesign-manga.com

 また、しがないラジオ Advent Calendar には明確な出演記録までは行かなくてもゲスト出演した方の関連記事、またそのうち出演しそうな方の記事もあったりします。このへんを回って雰囲気を掴むとよいでしょう。

adventar.org

adventar.org

adventar.org

前の回の収録終了=>準備を始める

 しがないラジオは2018年末~2019年初めのgamiさんのめでたいイベントでのお休み期間を除くと、だいたい毎週末にゲスト分を収録して編集、放流の流れを繰り返しているのがハッシュタグを見ていても分かります。多い時で平日夜も利用して最大週3回だそうです。自分の前の回のゲストさんの収録が終わった頃合いをだいたい過ぎたら、連絡しあって準備を始めるとよいでしょう。

 ちなみに僕の場合は転職LT#3のイベントでgamiさんともリアルで顔合わせしてご挨拶、当日会場はzuckeyさんの会社のツクルバさんなのを確認して近づいたらまた連絡ということでお互いOK。一週間前はエンジニアの登壇を応援する会でおなじみのariakiさん回が収録完了。

↑この時はこうツイートしていますが実際はinductorさんの後に、Reproの三木さんとながしーさんが間に入っていますw

 しばらく待っていて反応がなかったので水曜の朝にこちらからつついて準備開始、その週の土曜に収録……というスケジュールでした。ちょうど水曜に子供の世話で有給休暇を取っていたのでうまく片付きましたが、後から考えるとちょっと急でしたね。
 まあ皆さんお互いに仕事諸々いろいろ予定ありますし、必要ならゲスト側からも連絡を取って早めに備えていくとよいと思います。

テーマを決める

 ゲストが一人の過去エピソードを概観すると、

  • ゲスト1人の出演はだいたい1時間~2時間~3時間程度
  • 2時間を超えるとa/b前後編に分割することが多い
  • 話すテーマの1つめはいつも、生い立ちやエンジニア開始、就職や転職などキャリア関係の話

がだいたい成り立つのが分かります。そこで話す内容の大中小分類の「大」を仮にテーマとすると、

  • 最初に自己紹介
  • テーマ1はキャリアの話でだいたい前半
  • 大きいテーマで行くなら後半にテーマ2、あるいはもう1つぐらい
  • 後半にもっといろいろ話すなら、テーマは小粒にして幾つか用意しておく
  • 最後に告知

という感じがだいたい標準かと思います。ここでのテーマは配信時のタイトルとも関連しますが、タイトルは後で考えてもらえるのでテーマ名は適当でも大丈夫です。また小粒のテーマやその下のトピックを幾つか用意しておいて、当日の流れでピックアップした話題について話すスタイルも柔軟に対応できてよいかと思います。

 ちなみにsp.53収録中も読み上げが一部入っていましたが、僕が事前に用意したテーマは以下3つでした。

  • 前半:キャリアを振り返りつつ、日本のエンタープライズ寄りの開発の歴史を概観する (1時間ぐらいのつもり)
  • 後半:SIer vs Web系の対立を楽しく分析・考察してみよう (1時間ぐらいのつもり)
  • その他:技術の変遷のパターンの話 (余ったら)

 前半は約束通り。特にWebや開発の歴史と絡めて話すと今の若い世代の方にも何かの役に立つかなと思い、時系列を整理して準備しました。
 後半は、しがないラジオのゲスト陣に珍しいSIer寄りのゲストならやっぱこのネタをやらねば!という謎の使命感を感じてネタを用意しました。
 最後の一つは、こういう抽象度の高いハイコンテキストな話をするとアーキテクト職っぽいふいんきが出て箔がつくかな~とか適当に思っていたのですが、案の定、時間はまったく余りませんでした(笑)  いつかブログ記事なりどこかで話すときのネタにとっておきます。

話す内容を大まかに決めてメモする

 下で触れますが情報はDropbox Paperで共有するので、WikiRedmineesaはてなブログなどなどでおなじみのマークダウン記法が使えます。半角シャープで見出し(ヘッダー)が大中小の3段階まで使えます。

https://help.dropbox.com/ja-jp/paper/formatting

 階層整理の方法は人それぞれですが、僕は大ヘッダーを各テーマに割り振り、中ヘッダーをその下のトピックそれぞれ、その下に箇条書きでいろいろ書く...というスタイルで準備しました。

 キャリアの話は自分の人生を振り返りながら、小中高に大学、ゲームウォッチファミコンMSXパソコンの時代から始まって就活や社会人1年目や紙駆動の転職、その後紆余曲折あって最近の案件や心がけていること、SIerの世界で生き残ってきた生存戦略など、各トピックでいろいろ準備していきます。
歴史を一緒に語ろうというのは当初からあったので、それぞれの時代で登場したり流行った言語や技術は、西暦の年もあらかじめ調べて追加していきました。
 結果、僕の場合は約20年と無駄にキャリアが長いのでけっこうな量になり、かなり立派な自分年表&エンプラ開発とWebの歴史年表が爆誕してしまいました(笑)
うーんこうしてみると本当に色々(いやホントに色々)あったなあ...よくここまで生き残ってきた...偉いぜ俺...(とおいめ)

 と、自分で自分をねぎらうスタイルでしばし感慨に耽ってしまうぐらい、自分のキャリアの振り返りにもなるという副次効果があっておトクです。まとめると新たな発見があったりもするので、これから出演される方も試しにやってみるとよいと思います。
 比較的キャリアが長い方は僕のように全体を俯瞰するスタイルでもいいし、キャリアが比較的短くて濃い新進気鋭の方はその中の衝撃的なトピックを重点的に語ってもいいし、そのへんは人それぞれでしょう。

 テーマ2つめのSIer vs Web系の話は、エンジニアの呼び方の変遷などのトピックを記し、後半の「~よくあるSIerへのテンプレ的な批判への考察集~」は全部は話さなくてピックアップしたものだけになるのを念頭に置いて、各小ネタごとに考察メモを書いていって準備します。

 という感じで書いていくと、メモがけっこう立派なものになってきました。何を話そうか迷っている方は、まずは言語化いったん書き出して、その後トピックの階層や順序や統合分割削除諸々、整理していくと話す内容がまとまって気持ち的にも安心できるかと思います。

自分なりの注意点を決めておく

 ゲスト出演者として自分的に気を付けることなどがあったら、メモの先頭などにまとめておくとよいでしょう。僕の場合はこんなことをメモっていました。

コンプライアンス対策に注意! 顧客、自社の名前を出さない。
コンプライアンス遵守はSIerの嗜みです(キリッ また別に会社の名前出し禁止というのはないし僕もイベントでお会いした人には会社の名刺も出すことありますが、知名度もあるのであまり悪目立ちしたくないというのもあります。

★同業他社の批判を避ける。派遣/SESなどの人々も尊重する。
→礼儀として。実際、ネットの表にあまり出てこないだけで真面目に仕事をしている人、静かに職務を遂行しているプロフェッショナルは国産SIerサイドにもたくさんいるからです。またあまり見ないですが、僕の知らないところで弊社や親会社を含めたグループが関わっているプロジェクトで苦労をされた、立場の弱い方もいるかもしれないため。(観測範囲で1件発見しています)

★ HRTの原則を守る。リスペクトを忘れず基本ポジティブに。
→実際世の中に素晴らしいエンジニアはたくさんいますし、僕も社外の活動でリスペクトの姿勢を常に保って互いに影響しあって楽しくなっていきたいからです。

★ゆっくり喋る。反応はオーバーめに。うなずくなど無言ジェスチャーをしない。
→このへんは当日のレギュレーションでも話が出てきました。ゆっくり喋るのは……これ結局守れてなさそうだなあ(苦笑)
 喋る速さでいうと、過去エピソードではsp.39a/sp.39bご出演のおよべさんのモブプロ話は、かなり早口なんだけど話す内容に整合性が保たれていてこの人頭のCPU性能めっさ高いな!と感心しました。

★音に注意!
→このへんは下でも触れています。

 特に最初の2つは気を付けていたのですが、幸いお2人のインタビューぢからもあってそのへんのデリケートな話題には及ぶことなく、安心して話せました。そんなこと気にしなくても話すネタなら他に幾らでも出てきたというのもありますね。

自己紹介や告知も準備しておく

 ゲスト出演エピソードを聴くと、キャリアの話はするけど最初はやはりゲストの自己紹介、最後には告知のコーナーがあるのが分かります。その場の勢いで適当に話すのもアリですが、人間いざ本番となると思ったようにいかないものです。
あらかじめ備えておくのはプロジェクトマネジメントの基本(キリッ、とゆことで僕の場合はこちらもある程度用意しておきました。人のハンドルの由来ってなかなか聞く機会ないですよね。
告知の方は、こちらは大したことはしていないので、ブログとTwitterをやっていること、時々勉強会イベントに顔を出したりしてるので絡んでくださいと構ってちゃんぽい内容になっていました。

 こうしてテキストベースで準備を整えておいたのですが……自分用のメモは最終的に全部まとめてカウントしたら、約3万8千字とけっこうな分量になっていました(笑) うーんブログ記事数回分だ。

Dropbox Paperに記入する

 当日までの打ち合わせはだいたいTwitterのダイレクトメッセージで行われます。『sp.51a【ゲスト: FORTE】FF14でアジャイルと出会い、SIerの中でも楽しく働けるようになった話』のFORTEさん回でもこの話題が出ていますが、収録場所がzuckeyさんの会社のツクルバの場合は、フロア全体が会議室になっている階の個室のどこか。
スカイツリーおさえました(意味深)」という連絡が入ってきて、会議室にイカす名前をつけちゃうベンチャーぽい雰囲気が出てきます。これはいいですね。ぼくのとこは第1会議室とかミーティングコーナーのAとかすごくフツーの名前ですw

tsukuruba.com

 そして各ゲスト回用にDropbox Paperで『sp. XX XXXさんゲスト回』のようなファイルが用意され、パーソナリティ側からの定型メモが準備された状態でURLがお知らせされてきます。ゲスト側もここに記入となります。公式のモバイルアプリもありますし、コピペだったらブラウザからもできるし、どちらでもよいでしょう。
 Dropbox Paperは調べるとショートカットが充実していたりテキスト以外もいろいろ載せられたり機能が充実しているようですが、時間もなかったのでテキストをビッと貼り付けて終わりです。

 さァここでいきなり3万8千字のテキストをぶつけるわけにもいきません。僕の場合は大ヘッダーをテーマ、中ヘッダーを各トピック、その下に必要なら補足…のような、3階層の見出し一覧的なサマリー化テキストを別に作り、Dropbox Paperにはこちらを貼り付け。当日はトピックの中から適宜ピックアップしてやっていきましょうという流れになりました。
 お2人の反応を見るに、僕はかなり詳しく書いた方だったようです。

体調に気を付ける

 これは何事も基本ですね。風邪をひいて咳をしてたり鼻水じゅるじゅるでは収録になりませんからね。
そう考えると、Podcasterやアナウンサーとか声優とか先生などなど声が仕事道具の人は、うかつに病気できないしけっこう大変ですね。

耳を鳴らしておく

 さァいよいよドッキドキの収録日が近づいてきます。いつも聴いているPodcastのゲストが自分と置き替わってしまう訳です。キャ~...というところでふと作戦を思い立ちました。
 僕はだいたい平日の帰りの通勤電車でPodcastをあれこれ聴いたりしてるのですが、直前の1週間はしがないラジオだけを集中して聴くことにしました。
こうすると「今日はしがないラジオでパーソナリティの聴き慣れた声」→「次の日もしがないラジオでパーソナリティは聴き慣れた声でゲストだけ違う声」→「次の日もしがないラジオで聴き慣れた声でゲストだけry」→「土曜日もしがないラジオで聴き慣れた声でゲストだけ……あっなんか代わりに自分が出ちゃってるけどいつも通りな気がする......!?」と、リラックスできるような気がしたからです。(笑)

当日編

 さァ当日は秋晴れのいい天気。代官山も近い目黒にあるツクルバさんのオフィスへ。Google Mapの周囲の建物写真がちょっと最新じゃなかったけど駒沢通り沿いに行けばほぼ迷わず行けます。

スカイツリー入りました(意味深)

 噂のスカイツリーでセットアップが始まります。この日も話題になっていましたが、エゴサーチは頻繁にしていてSlackに通知が行くようにしたりいろいろ仕組みを作ってるとのこと。ハッシュタグつき「#しがないラジオ」だけでなく「しがないラジオ」でも引っかかるようです。という訳で皆さんどんどんツイートしませう。
 収録日、最新のしがないツイートとしては…

 当日朝のこのツイートが捕捉されて何回も話題に出てチョット恥ずかしくなりました。てへ。

 終わったらサインを頂くことにして『完全SIer脱出マニュアル』の物理本を出したり。僕のは仕事の名刺は後にしてイベント用の名刺を渡したり。僕の名刺はカラー反転部分の下の方に「Work for:」「Profession:」と仕事先と職業を付記しているのですが、この書き方がJavaScript連想配列っぽくていいですねとなんかJavaScripterっぽい話になったり。

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 そんなことをしているとしがないラジオのシールも眩しい、なんか見るからにすごそうなマイクがデデンと出てきました。声は張り気味の方が良いとのこと、2人はもう慣れているし、だいたいゲスト側のほうが声が小さくなることが多いとのことで、マイクの位置は机の真ん中よりゲストの側に寄せることが多いそうです。ということでこの重量級ガチマイク、さらにデデンと僕に近づいてきましたw

Blue Microphones Yeti USBマイク【日本正規代理店品・メーカー2年保証】シルバー 指向性4モード

Blue Microphones Yeti USBマイク【日本正規代理店品・メーカー2年保証】シルバー 指向性4モード

 Blue MicrophonesのYetiという製品で、こうした本格用途向けのマイクの中ではエントリーモデルなのだそうです。「イエティの奴が最近名を馳せているそうだな…」「ククク、だが彼奴は我らガチマイク騎士団の中では一番の小物!」的な立ち位置かと勝手に理解しました。
 しがないラジオの各エピソードのページからもリンクが貼られていますね。実売1万7千円前後の模様。

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 バババツクルバァァァ!と力強いzuckeyさんのマシン。しがないラジオステッカーの上には初心者歓迎のJSコミュニティ、We Are JavaScripters!のステッカーも見えます。Androidのロボがやぁとしていたり、GitHubのマスコットのオクトキャットが酒盛りをしています。

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 PLAID社プロダクトのKARTEがリンゴの中でも光っているgamiさんのマシン。完全食COMPやマツリカFM、シス管系女子にYATTEIKI、DropboxesaにOsushiに花のロゴになる前のSlackなどいろいろ貼ってあります。Vue.jsの仲間のNuxt.jsのお山のマークもあります。

水分を確保しておく

 たくさん喋ると喉が渇くので水分は大事です。お2人もそれぞれ準備していました。あらかじめ用意しておくとよいでしょう。
 収録場所がツクルバさんの場合は、周囲に3か所コンビニがあるので安心です。オフィスそばの線路沿いにも自動販売機がありました。

音の出ない服装にする

 机の上の高性能のマイクはこのへんうまくやってくれそうですし編集作業でも対応できそうですが、一応衣擦れのしなさそうな格好にしておきました。男性なら分厚いブーツや装飾つきの靴や革ジャン、チェーン、ジャンパー系の上着だと素地によっては影響したりするかな?
 といっても音が出る服装ってあまりないですし、「今でもバンドマンで休日出かける時はパンクファッションでキめてるZE!」的なユニークな方以外は特に気を付けることはないかと思います。

 関係ないですがエンジニア界隈って昔は音楽をやっていたという人が割といる気がします。僕が会社で今まで出会ってきた人にも時々います。しがないラジオの出演ゲスト陣にも時々いらっしゃいますね、くっ、モテそうで裏山だぜ……

音が発生する癖やしぐさに気を付ける

 僕は自覚している癖として、マシンの前でバグ原因の候補やコードのクラス設計やらこれから打ち込む文章やらを考えているキーパンチ一歩手前の段階や、何かタスクを始める前、両手のひらをすり合わせて考えてお祈りポーズみたいになる癖があります。こうした、音の出そうな癖には収録中は注意するようにしました。(とかいってこれ癖だからやってそうだなあw)
 他にも、比較的大きい声で咳払いする、ペン類をカチカチやる、深く思考しながらつい声に出して呟いちゃう、ミュージカル時空でいつも歌っちゃうなど、音が発生する癖やしぐさに自覚症状のある方は気を付けると良いかと思います。

ネットに接続できない場合にも備えておく

 収録場所はほとんどの場合、Wi-Fiあり環境かと思います。VTRyoさんの出演記事に丁度良い全体写真がありますが、パーソナリティ側はいつものMac+編集ソフト+ガチなマイクで収録しながら時々Shownote用にメモをカタカタ、ゲスト側もノートPC類を持ち込めばその場でDropbox Paperを参照したり検索したり諸々できます。
 普段は家で週末のネット&ブログ書き専用マスィーンと化しているMacBookを僕も持ち込んだのですが(実は家の外に持ち出したのはこの日が初めてでした)、ツクルバさんのWi-Fiに繋がらないという小トラブルがありました。原因不明ですがこっちのマシン側のせいです。その後WEBエンジニア勉強会に持って行った時は繋がったし、あれはなんだったんだろう……?
 この時は諦めて、ローカルマシン上にも保存してあった自分用メモテキストを参照する形で事なきを得ました。Dropbox Paperの画面はブラウザであらかじめ表示していれば、再読み込みしなければ大丈夫です。スマホテザリングを使う手もありますね。

 ということで、これからゲスト出演する方もノートPCを持ち込むなら、万一繋がらなくても困らないように備えておくとよいかと思います。Dropbox Paperをスマホから見る手もありますが、メモが本格的だとちょっと辛いかもしれませんね。

当日TODO(収録前)実行

 流れとして用意してあるToDoがあるので説明を受けながら逐一実行していきます。許可を得たのでこれから出演する方向けに書いていきますね。

  • 呼び方確認:
    • パーソナリティ側は「がみ」「ずっきー」
    • ゲスト側も申告。「いわしまん」は間違えようがないので楽です。
  • 収録終了時間:その日のスケジュールに応じて。
  • レギュレーション:
    • 社名:僕の場合はNGにして頂きました。
    • 顔出し:収録後に写真を1枚撮ってTwitterに流しているので。こちらはOKを選択。
  • 収録の流れの説明:
    • 「しがないラジオ〜」のタイトルコールは別録りで最後にやることを説明。
  • 告知内容:
    • ゲスト側から申告。僕の時はTwitter、ブログ。

 呼び方確認を最初にするのはよく分かります。僕もむかーしTRPGの世界で活動していましたが、オフ会などでリアルで会ってハンドルが読めなくて困るシチュエーションというのが割とありました。

レギュレーションを聞く

 このへんも説明があるので聞いて、最初にテスト録音してこのぐらいの声で喋ればいいというのを教えてくれますので従えば大丈夫です。

 我々が日常会話の中で多数行っている「うん...うん...」系のわかりみの相槌の音声。Podcastを聴く側からすると、頻発すると聞いていて意味のない音声になってきますが、これはPodcastによってそのまま入れているところも、なしのレギュレーションにしているところもあります。
 しがないラジオは相槌音声なしのレギュで、代わりに大げさめに首を縦に振って同意を示したり、リアクションをオーバーめにしてやっているとのこと。オーバーめにやるのは演技の基本ですね。このへんもパーソナリティのお二人をなんとなく真似すれば大丈夫です。

 収録は1時間以上に及ぶのでトイレ休憩も大事。このへんも設けてくれますので事前に済ませていざ収録です。

いざ収録!

 というわけで「ついにきてしまった...」から始まるsp.53の収録です。

sp.53a【ゲスト: iwasiman】エンプラ開発20年史と、SIer世界のエンジニアの楽しい生存戦略

 これ配信版でも1時間55分ありますね…長くなってホンマすんません…笑
 耳を慣らしておいたり事前にメモを準備していたこともあり、お二人の力もあり、緊張はまったくせずにリラックスというかテンション高めに楽しい収録となりました。
 時間はあっという間に経って、僕もふと自分のマシンの時間を見て「やべえ! とっくに1時間経ってるけど自分年表の半分まで来てない!」と焦ったりしました。(笑)
 深掘りされて比重が大きかったのはやはり前半、金融系の開発現場があの頃から変わっていない話や紙駆動時代に転職した話、インターネット黎明期にホームページを作った話や2000年代の技術変遷など。
 途中のトピックをスキップしたりして加速、直近でPHPフレームワークを作った話や最近でフロントエンドにも挑戦した話、そして仕事で心がけていること、そして最後の方はSIer世界での生存戦略の話が収録中も盛り上がりました。このへんのキャリアの話は他の機会でも話したり共有したい感じですね。
 2010年代に社会に出た方だと90年代や2000年代の物事は経験しようがないし、キャリアの前半の話に比重が多めだったのは結果としてはリスナーさんには良かったのかなと思います。

sp.53b【ゲスト: iwasiman】SIer v.s. Web系の対立軸について本気で考えた、楽しい「SIer批判」批判

 こちらは配信版1時間6分でだいたい予定通りでした。SIerは自分をエスアイヤーと呼ぶのか話や変わっていく言葉のイメージ、エンジニアの呼び方や略してSになる言葉が多すぎる問題、そしてよくあるSIerへのテンプレ的な批判への考察集は、用意したトピックは計18個。
その中から収録中に適宜ピックアップして頂いた、

  • Web系:最新ツールでイケてる! SIerExcelExcel方眼紙はイケてない!
  • Web系:私服でイケてる! SIer社畜はスーツ必須でイケてない!
  • Web系:アジャイルでイケてる! SIerウォーターフォールでイケてない!
  • Web系:盛んに情報発信しててイケてる! SIer:アウトプットしてなくてイケてない!
  • Web系:勉強熱心、向上心盛んでイケてる! SIer:向上心がなくてイケてない!

これは僕のメモ時の適当なトピック名ですがこのへんを中心に話し、最後は2020年代に向けた未来の話をしたりして無事終了となりました。
 終わった後はフラグ立て通り、生サインをGetです。

当日TODO(収録後)実行

 用意してあるToDoを逐一実行していきます。こちらも許可を頂いたので並べてみます。

  • タイトル決め

 配信時のタイトル付けに希望などあればここで聞いていただけます。だいたいの場合、後でgamiさんがキャッチーでバズりそうなやつを考えてくれるので任せて大丈夫です。(他力本願)
 収録後のこのときも雑談していたのですが、前半のキャリア話のところでzuckeyさんがジャストアイデア「IT20年戦士」的なワードを思いついて、「IT20年戦士と振り返るエンタープライズ開発の歴史」とかそういうのどうかという話をしたりしていました。

やばい…配信時に「戦士」とか呼ばれてたらワイは恥ずかしくて死ぬ…😇😇😇😇😇

と内心ガクブルしていましたw

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出典:進撃のあれ

  • 公開前チェックの有無確認

 話の内容がデリケートになったりした場合は、公開前にゲスト側で聴いて問題ないかチェックし、必要なら対応していただけます。
 僕の場合はsp.53aの最初の方、紙駆動で転職した話で97年当時の転職雑誌の募集広告を見せて話してるあたりで、一度だけゴニョゴニョが出てるところをカットして頂きました。他は顧客情報なども一切言っていないし公開前チェックなしでオッケー。
 というわけでこのあたりを不安に思っている方も、安心して出演希望を伝えるとよろしいかと思います。Podcastに出てみると分かりますが話すネタは幾らでも出てくるので、デリケートな話題は最初から避けて公開前チェックなしで行けるようにした方がzuckeyさんの編集作業も減って、お互い楽かと思います。

  • タイトルコール録音

 カウントして全員で声を合わせて「しがないラジオ〜」とコールするあれを、練習の後に本番を録音します。

  • 写真撮影

 Twitterに流れている記念写真のあれです。この日はツクルバさんのオフィスの前で、Google Pixel3でパシャっと撮りました。

話さない情報は収録後に話す

 僕の場合は現職の社名を念の為いちおうNGにして頂いたのですが、収録前にこのへんを話して、じゃあ名刺交換も終わってからにしましょうということになりました。知らないことは話せないので収録時に乗らないし安心なわけです。
権限のない人には情報自体を知らせなければ漏れることはない、お〜ミリタリー物の冒険小説に出てくる特殊部隊の秘密作戦のneed to knowの原則みたいじゃん…ということで、これはやってよかったですね。
 終わってから元F2組のお二人と仕事の名刺も交換して、おーあそこですかという感じになりました。まる。
 PLAIDさんの名刺は会社サイトやコーポレートロゴと同系色のワインレッドみたいな配色がオシャレですね。gamiさんの仕事の肩書は「ビジネスアーキテクト」になっていました。

plaid.co.jp

 zuckeyさんのツクルバさんの名刺もなんかデザインスタジオぽい感じになってます。表が白ベースなのはこちらも会社サイトの配色と似た感じ。裏を見ると手書き風イラストがあるのがいいですね。

tsukuruba.com

出演してみて

 かくして2018/11/17(土)の10:00~15:00前後ぐらいだったかな?にかけてのsp.53a/b前後編両方の収録は完了。たいへん和やかに進み、実りある秋の休日となりました。
 しがないラジオ以外でも、Podcast出演を経験した方の声で割と見かけるのが「意外と喋れた」「話すネタに困らなかった」「喋ることがないんじゃないかと思ってたけどそんなことなかった」的な感想。僕もまったく同じ感想を持ちました。
少なくとも「あ…えっと…...」みたいな自称コミュ障エンジニア的なアレには絶対ならないので大丈夫です。心配であれば事前のメモなどを詳しめに準備すればよいですし、過去50人以上のゲストを招き、インタビュー力&ファシリテーション力に優れたパーソナリティのお二人が手厚くサポートしてくれます!

 という訳で改めて、テック系Podcast「しがないラジオ」のgamiさんとzuckeyさん、ありがとうございました!
 このエントリがこれからのゲスト出演が決まっている方の何かの助けになり、そして実は出たいと思っている方の背中を押すことができ、そしてキャリアアップなり転職なり目的を成し遂げたら出ることを密かな目標にしている方の、未来の楽しみを増やすことになれば幸いです。
 また、まだであれば、他のエピソードと併せて、なんかWeb系じゃないけどしがない人が出ているsp.53もよろしくお願いします。

shiganai.org shiganai.org

おまけ:話すネタの再利用

 僕の場合は全部は喋らないだろうという前提で、詳しめに3万8千字となった自分用メモを用意しましたが、喋ったのは体感的にその6割ぐらいかな〜という感触です。残った分はブログ記事のネタなりどこかで喋る時なりのためにとっておきまする。
 このネタ群の直近の再利用としては、かろてんさん(@carotene4035)が技術書典6に向けて鋭意執筆中の『人月記』の取材協力インタビューとして飲みに行った時、しがないラジオでは話さなかった過去のヤバいプロジェクトの笑い話とかプロマネ系の話題をお話ししました。

技術書典5でひときわ異彩を放った『デザインパターンなのに、エモい。』を出した鬼才かろてん先生です。次回もなんかすごいのが出てくると思います! techbookfest.org booth.pm karoten512.hatenablog.com

おまけの2:収録当日のその後

 富士山とか高い山の登頂に成功したような達成感を感じながら、お2人と別れて悠々とツクルバさんを後に。代官山みたいなオサレなところに行くならなんかお土産買ってきてという奥さんの抽象度の高いリクエストに応えるために歩いていったのですが……

 アドレナリンが切れたのか、忘れていた空腹感がどっと襲ってきてけっこう辛い(笑) 人間慣れないことをすると意外と疲れるものです。これから初めてPodcaastに出演されたりする方はご注意を!

 たまらずおシャンティなごはんやに避難。メインディッシュのキッシュが出てくる前に、写真右上のバケットにたくさん入っていたパンをほとんど全部むしゃむしゃ食べてしまうという、なんかやばい客と化していました。

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 お土産を探してると遅くなることを奥たまにLINEしたら、僕が会社の売店で買ってきたお菓子があるのでじゃあお土産はいいから早く帰ってきてとリクエスト変更。
 直行で電車で帰宅すると、子供が「あー、とっと~」(母はママだけど父は何故かパパでなく「とと」)と言いながらトコトコ玄関に迎えに出てきたので、抱っこして相手をするいつもの週末のととに戻るのでした。
うーむもう少し大きくなるまで、週末のエンジニア向けイベント類での外出は厳しいなあ。まる。😂