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ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破

 TRPGゲーマー系界隈ですとあちこちの日記を賑わせていますが、先日やっと見てきました。なんとなくとりとめなく書いてみます。


★旧シリーズはもう10年以上前。人それぞれ見た時期は違うと思いますが、僕らは直撃世代ですよ。あの頃は学生で、週末よく後輩の家にお邪魔してTRPGセッションをやって、その後エヴァファン組はTVの前に直行という流れでした。(ちなみに僕は熱心なファンではありませんでした)
 あの頃の僕は学外のTRPGサークルにも出入りしてましたが、そこでもエヴァはやっぱ人気だったなあ。映画にもなっていろいろ話題にもなったし。
「ATフィールド」や「パターン青、使徒です!」から始まって「最低だ……僕って……」まで、日常会話やTRPGシーンでエヴァ台詞を使うネタは相当流行ってましたねえ。昔は富士見の文庫RPGで某マギウスのシリーズでもエヴァが出たし、直系の子孫というと『エンゼルギア』もまさにストレートに受け継いでいます。日本のTRPG界に与えた影響も大きいでしょう。TRPGコンベであんましイケてないオタク男児が髪を後ろで結んでるのを見かけて「おいおいそれってもしかして加持さん風かよ?」と内心笑っちゃったりみたいな。とかね。わははのは。
 うーん思い返すと確かに社会現象クラスですねえ。メジャーであそこまで難解な作品がムーブメントになるのも珍しい。

★そんなエヴァがまた21世紀に最新技術で蘇る。当然ですが作中の登場人物たちはまったく年取っていないあの頃のままなので、何となくしみじみしてしまいました。うーむ。

★久々に観ると多少の違和感はありますね。アスカの声や口調ってこんなだったっけ? とか思ってしまいました。
 苗字も違和感を感じて、こんなだったっけ?とも一瞬思ってしまったのですがあれは式波に設定上変わってたんですね。w

★とはいえ碇指令らの深遠なようでいて何を言っているのかよく分からない思わせぶりなだけの台詞の数々は同じ。ああエヴァだと懐かしくなりました。

★碇指令や冬月さんが宇宙服着て宇宙船の中からコソーリ月面を覗いてるシーンはちょっと笑ってしまいました。
カットは少ないながら宇宙空間での戦闘シーンなんかもちょっと加わっているのが嬉しいですね。
 そして月面にはなんか大きいのがいてアノ人が宇宙服もつけず平然と座ってまた思わせぶりな事を言ってましたが、まぁあのへんはもう理解を放棄してるのでいいやw

★オープニングの最初のほうのシーンで出てくる新しい局地仕様仮設5号機は足もタイヤっぽく動きますが、使徒と両者CGで描かれて動きまくるアクションはなかなか出来が良かったですね。

★作中に出てくる使徒もかなり新規にデザインされていますが、もう地球上の生物や物理法則を越えたあの理解不能な動きは相変わらず気合入ってますね。あの空から落っこちてくる使徒が広がった後に七色に広がるあたりの動きはかなり綺麗ですね。CGも相当大変だったでしょうね。

★CGといえば作中に登場する車両類もほとんどCGで描き直されてるそうですが、確かに動きが3Dモデル的で綺麗ですね。使徒に歯が立たないながら迎撃を続ける戦車とかヘリとか、作業車両とか、第三新東京市の日常に混じる非日常のメカ類や建築もかなりいい。元からクォリティの高い作品ですがこのへんは相変わらず素晴しい。

★ところでアスカが親しくなって「バカシンジ」「ウルトラバカ」と呼ぶようになるまでの間シンジやレイを「七光り」「えこひいき」と呼んでます。このへんはTVシリーズとかなり台詞が違ってますね。やっぱりかなり変更が加わっているんだなあ。

★水族館というか海の保存施設にみんなで行くエピソードが挿入されていましたが、あのへんはなかなか良いですね。
 そういえばこの世界の海ってなんで赤いんだっけ。世界設定忘れちゃったよw
 と気になってWikipediaを見てしまいましたが、セカンドインパクトの理由が未説明に変更、明示的に海が赤く描写されてるんですね。海に生物が存在しない状態になってるそうですが、科学的には地球レベルでかなり重症ですね。

★その後の悲劇の前振りとして食事と料理の話が描かれていますが、あのレイやアスカが手に絆創膏までして慣れない料理を頑張ってみたりるんですねー。さすがは新劇場版だ。21世紀に相応しいヒロインを目指してだいぶ細部や深部がリビルドされてるんでしょうか。
 レイにしても「碇くんのそばにいるとポカポカする」なんて台詞で言いますからねー。旧シリーズだとここまではなかなかたどり着かなかったはず。

★人物の細部の考察までは注力して観ていませんでしたが、内面や根底に関わる部分はだいぶ考え直されてるようです。碇指令が台詞で謝ったり、息子との食事会を承諾したりするのも、考えてみれば旧シリーズではありえない感じがしますからね。
 人物面全体も、旧作の後半の欝展開やらなんやらに比べると、新劇場版の方が観る側に受け入れやすくなっているような気はします。なるほどこれが21世紀のエヴァなのか。

★新キャラの真希波・マリ・イラストリアスは思ったほど出番があった訳でもなく、ストーリー上の存在意味がいまいち分からない場面もありましたが、まあ好きな人にはたまらんのではないでしょーか。と愛のないことを言ってたまらん人たちを失望させてみます。w かなり狙った演出が多いですね。
 パラシュートで登場してシンジ君とぶつかる約束なシーンで「君、面白いね」と言いますが、「お前の方がよっぽどオモシロいだろ!」と脳内ツッコミをしたくなりました。w

★作中で登場人物たちがコミュニケーションする携帯類などガジェットも、旧作の頃に比べるとグレードアップしているようです。
 その中で……シンジ君が持ってる外界への拒絶を暗示するオーディオプレイヤーは新劇場版でもテープでSDATと書いてありますからねー。折り返しのテープ裏面自動再生開始のシーンもありますよ。メモリオーディオじゃないんですねー。
 あれは父親との絆を表す設定上の理由を持つアイテムだからというのもありますが、21世紀の現実が未来を追い越してしまった好例ですね。

★そういえばなぜアスカの乗った(ピーー)が(ピーー)するのか理由がよく読みとれなかったんですが、まあエヴァだからいいやw
 どうせ最後の予告編で眼帯と(以下略

★例によって最後の方はNERV本部にモニョモニョが迫ってきてシンジ君が逃げ出してまた戻ってきていろいろ大変な展開になって登場人物がみんなして思わせぶりな台詞を連発して分かったような分からないような終わり方をしてますが、まあエヴァだからいいやw
 次回作の急はQuickeningのQだそうですが、あそこのBGMと定番の「サービスサービスゥ!」が懐かしくて、とても良い終わり方をした作品のような気がしてきました。w

★映画のパンフレットは\1,000するんですが、映画を見る前に開けるなと厳重に封がしてあって気合が入ってます。まあ映画は事前情報をしっかり把握してから見るスタイルの僕は見る前に開ける訳ですが。しかも封が頑丈でなかなか切れない。指にのりがついちゃいましたよ。w
 中はかなり充実してますが、中ほどにまた黒の袋とじでネタバレ禁止がわざわざついてるんですねー。すごい。
 でも中身はゴニョゴニョの背中からバシュッとアレが出るアレとか、アスカのさーびすしーんぐらいで大したことはなかったよ!
 さすがにエヴァともなるとタイアップで各社といろいろやってるので宣伝のページも充実してますね。しかもいちいち気合が入っていてすごい。
 UCCコーヒーは作中でも飲むシーンがちゃんと出てますね。ローソンも出てきます。

エヴァらしさを表現していた重要要素のひとつ、昔から有名ですが極太明朝体を活用したタイトルロゴや次回予告、作中のスクリーン上の表示など数々のロゴ系。よくいろんなところでパロディ利用されてました。
 何種類か使われていますが、主は商用フォントのマティスの一番太い「マティス-UB」。FONTWORKSという会社で売ってます。
 これを利用したNERV本部の3D画像のアイコンや警告画像は相変わらず気合が入ってますね。「ダミーシステム」等々、前は見なかった文字もかなり見られます。「警告」の字などを見ると懐かしくなりました。うーん相変わらずスタイリッシュだ。

★パンフレットの最後にもエヴァ関連グッズが大量に紹介されていますが、ここでも極太明朝体のあれがうまく使われてます。いちいちレベルが高くてすごい。そして解説がまたいちいちエヴァっぽくて面白い。
 暴走タンブラーでコーヒー飲んで美味いのか?とかちょっとツッコミたくなります。w

★中でもすごいのは、公式サイトで紹介されてますが、NTTドコモが提携したエヴァ携帯。名前からして第5種情報管理統制機器ですからね。もうかっこよすぎです。

 これのデザインはほんと細部まで頑張ってますねー。どこから見てもNERVの支給品に見えますよ。すげえ。ちょっとだけ欲しくなった。会社の仕事中の場面でうっかり取り出したりするといたたまれないシーンが目に浮かぶね!ぽっくんは無理だ!(ノ∀`)

★ちょっと疑問。第三新東京市の紅葉のマークと似てますが、イチジクの葉を切り取ってアルファベットを入れたNERVのあのロゴは有名ですが、NERVのロゴにもう1種類ありましたね。注意して作中を観ていたのですが、両方使われています。
 あれって何なんだろう……前者が日本のNERVで、確かネルフ国連配下の設定でしたから、後者はもしかして世界のNERVを包括したロゴとか? それとも映画になってロゴも全部リニューアルしたんだっけ? 映画の1作目を観てなかったので分かりません。誰か教えて偉い人!……と思ったら分かりました。新劇場版に当たって企画段階の別案のロゴも再採用されたそーですね。なるほどなるほど。

 まあ元からクォリティはかなり高い作品だし、好きな人には次の完結編も楽しみなんじゃないでしょうか。
となぜ散漫に終わるかというと……私は熱心なエヴァ信者ではないからなのだよ!ふはは!ヽ(`▽´)ノ


おわり