Rのつく財団入り口

ITエンジニア関連の様々な話題を書いているはずのブログです。

オリンポスうらばなし

 ごきげんよう。本日のストリームは一段と賑やかですな。(AI風挨拶らしい)
 えーさて、本家【RI財団】は先日よりオンセリプレイ『オリンポスの英霊』が公開中です。いつでも見れるウェブコンテンツですので、どうぞ時間のあるときにでもごゆるりとご覧ください。
本日は読んだ方だけ面白いうらばなしなどしようかと思います。


コンテンツのよもやま話

 今回気合を入れたというとFLASHトレーラーを省略した前作『ミコノカケラ』もとい『ユメノカケラ』が手を抜いたようでみこなぎの人に申し訳ないのですが、時間の都合もあってこうなりました。

★テラウェアWindowsで動いているマシンで面白くもないイントロンをするところを、ニューロ御用達の様々なアプリケーションを組み込み、OS自体から処理を切り離し、光の海に飛び出すというような雰囲気にしています。
FLASHはかなり奥が深いので、こういうのはもっと技術のある人なら凝ればどこまでも凄いことができるのですが、時間の限界もありこんな感じまでになりました。

★世は災いに満ちたニューロエイジ。地軸は傾き、極点付近は全てが白い氷に覆われ、地球は傷ついた姿となっているのです‥‥。
 ‥‥というのは嘘。白いのは全て雲です。あの地球は上下左右が逆なのです。

★続いて出てくる火星。あれも左右が逆です。
火星は赤いというイメージがあるので、元絵より赤を濃くしています。
NASA乙! Googleの神様乙!

★ウィンドウ内に出てくるオリンポス山の写真は本物です。
火星どころか太陽系の中で最も高い山で高さが25kmもあるんですね。富士山が3776m、エベレストが8850m位のところに25,000mですから相当です。
そのそばのコロニーや宇宙港から船が飛び立っていくところを想像すると夢が膨らみますね。

★その後、通常のイントロンではアクセスできないところを、セフィロト・ソフトウェア製の違法のアシスタントが起動、禁止を飛び越えて中に入るような雰囲気にしています。

★N◎VA 2ndのニューロの特技に、カッコいいけどどう使うのかよく分からない(2ndは全体がそんな感じだったw)「ツェノンの逆理」とゆー特技があったのですが。
なんとなくかっこよさげなので「メタトロンの逆理」なる謎理論で突破することにしました。今やアルファたんに出番を奪われてしまった超電子頭脳メタトロンではなく、神秘学のセフィロトの生命の樹の十の枝、最初のセフィラであるケテラの守護天使メタトロンです。


★本文の方ですが。フォントは走り書きライクでインパクトのある Ogilvieのイタリック体、そしてメカメカメカチックな Mekanic LET がメイン。文字幅、文字間隔を変えた Mekanic LET をあちこちで使い、ニューロな電脳っぽさを表すことにしました。


★色使いには悩みました。電脳といえば思い浮かぶのは緑の格子。火星といえば赤色。宇宙といえば漆黒‥‥。
作中でヒコぽんとマックスぽんのウィザード決定戦を始め、「青い死の吹雪」が舞い散っていく場面があります。背景も白のページですし爽やかさを優先して、やっぱり青。グリッドも電脳も青、薄い青で横に走る走査線で、電脳空間らしさを表現することにしました。
実は『ネヴァーランド動乱』でもウェブ上で作戦会議をするシーンがありキャラ絵に走査線が走っていますが、あの緑色とは微妙に違えています。

アクトに関するよもやま話

★地の文、うちのマックスぽんとスカイアの会話で地球と火星の距離に言及している部分があります。事前に調べておきましたが、火星の公転軌道は楕円形なので距離は一定でないんですね。2003年、2005年に起こった大接近でもっとも近い時で5500万km。もっとも離れているときで9900万kmほどだそうです。
 ハレー彗星出現時期から推定するとD時代のニューロエイジは2061年+@年、もしくは2137年+@年頃となりますが、その時点での火星の正確な位置は知りません。今度スカイアどんに演算してもらいましょう。
 作中の会話では真ん中へんをとって約7000万kmとしています。光の速度はもっとも速い真空中でも30万km/sですから7000÷30≒233。約233秒、4分弱。
 なんでもありのニューロエイジですが超光速飛行、超光速通信はさすがに発明されていないと推定できます。(可能なら、災厄後の地球が滅びかけているなら母星に留まる理由がなくなる。しかし宇宙に出て行ってしまうと今度はジャンルとしてSFになり、地球〜周回軌道までがメインのサイバーパンク物と離れてしまう)
 また、ゲームですから技術考証があんまりされてないのは当然ですが、D時代の電脳ルールは現実のインターネットとほとんど変わらなくなっています。ニューロエイジの電脳空間がWWWが進化したようなものと考えると、どんなに速くても通信速度の上限は光と電磁波の速度となります。いかなN◎VAユニバースでもアインシュタイン博士の相対性理論は超えられませんから、火星と通信するには数分かかってしまうでしょう。
 ちなみに現実の人工衛星ではさらにアンテナの向きなども影響して、通信に10分以上掛かるそうです。宇宙は広いですね!

★現実の技術ベースで考えると、ニューロエイジの地上でイントロンするキャストやAIの本体はあくまでその場所におり、脳波やキーボードで入力された情報が電脳空間に飛びます。電脳空間上で遠く離れた場所に存在し、行動できるように感じられるのはあくまでコンピュータの仮想現実技術がそう見せていることになります。
 と、すると‥‥電脳上で月や火星に行くと、地上の本体からの命令が届くまでのタイムラグは無視できません。現実と電脳上で同時に行動できるニューロの<フリップ・フロップ>は、4分差のある火星では科学的には役に立たないことになります。ニューロ!
 作中では「擬験プログラムが働いて電脳上の感覚をうまく調整してくれてるけど」とかテキトゥーなことを言ってますが、行動の結果が反映されるのが4分後なのを体感上はごまかすような手を使うしかないですね。ちなみに擬験(シムスティム)という言葉を使ったのは、『ニューロマンサー』に敬意を表してです。わっはっは!
 カブキの<※メッセージ>だと何か物理法則を超えてすごいことが起こりそうですが、そうでもしないとこのタイムラグの壁は越えられないでしょう。
 演出で言いたい放題、超人魔人が跋扈してほぼ何でもありのN◎VAユニバースですが、宇宙が絡んでくると科学的に超えられない壁が出てくるというのは面白いですね。やっぱり宇宙はすごい!

★タイムラグを超える方法で考えられるのは‥‥ひとつは人間の存在そのものを意識も思考も全部データや電気信号に完全に変換してネットワーク上で存在できるようにすることです。そして本体がWebサーバーに移動して電脳上でもその場所にいるようにすれば‥‥たぶん、火星とでもリアルタイムで通信できるかもしれません。
 ゴーストダビングシステムやAI化がこれ‥‥と決めつけることもできますが、「未来だからできる」とするのは簡単ですが科学的にはかなり難しいでしょう。SFでもかなりの夢物語です。世紀の大発明どころか人間の歴史と存在そのものを変えてしまいます。『マトリックス』もびっくりです。春アニメでむおじゃ殿たちは切ったけど唯一のロボ物だからぽっくんはまだ見ている『ゼーガペイン』で、人類はもう滅んでいて平和な現実は全て量子コンピューターの中だったという驚愕設定が出てきましたがそんな感じになります。
 ああ、他にタイムラグを超える方法を思いつきました。時間管理局の手を借りれば( ´∀`)σ)Д`)

★現実では全てのWebコンテンツはWebサーバーなど、情報の物理的な置き場所があります。弱冠30の社長が率いるこのミクシィも沢山のサーバーから構成されていますし、日々世話になっているGoogleも地上のどこかにある秘密のデータセンターで30万台のLinuxサーバが協力して動いているわけです。
 ニューロエイジだとたぶん公共インフラ施設の中とかに電脳サーバーがあるんでしょうかね。面々が旅した火星ネクサス、オリンポス11のネクサスも、火星上のどこかにサーバーはあったのでしょう。
 と考えていくと不思議なのがAI。電脳聖母事件後に自然発生した彼らはアルファの姫が幾つものシナリオで示しているように、どこにでも現れます。どうもネットワーク上に本体があるようですね。自分で思考でき自我を持つ存在とするととてつもなく高度でファイルサイズも大きくなるでしょうが、物理的にはいったいどこに存在しているのでしょうか。やっぱりAIはすごい。アルファちゃんはすごい。ヒコ助はもっとすごい! さすがはPC1だ!
↑エーー
 なお、作中でマックスぽんが連れているAI竜のスカイアは現実世界では竜のおもちゃのドロイドなので、その中に物理的な本体のデータが入っているという理屈にしています。

★名作『プラネテス』でもデブリ回収によく出てくる人工衛星デブリを回収している低軌道は高度が約300〜1,500km。携帯電話の衛星通信やGPSを動かしている衛星が沢山打ち上げられている中軌道が1,500km〜15,000km。そして赤道上の静止衛星通信衛星がいる静止軌道が約35,000kmとなっています。
 スカイアの故郷の軌道衛星ティアマトーはこの高さを飛んでいるという設定になっとります。おそらく、N◎VA上空のアマテラス、ケルビムの誇る四面のソロネ、アノしなりおに出てきたアレやアノしなりおに出てきたソレもこの高さでしょう。AXYZから伸びる軌道エレベーターユグドラシル”の終着点も、オフィシャルに乗る前のオリジナル版の設定から、高度35,000kmと設定されていました。

 高度が約3万5千kmとすると、真空中の光速で計算しても地表からは0.117秒掛かります。冥界の王妃の(ピー)を防いだ時の台詞はこれが元になっています。
(実はこれは、フィーンドが即死系神業を撃ってきてヒコぽんがピンチになった時に防ぐ際に使う予定でした。フィーンドがどんなに最精鋭でも地上の千早アーコロジーからアクセスしているなら、軌道からのアクセスの方が0.1秒速い‥‥という超理屈からです。アクト中、大急ぎで用意済みのテキストを展開に合わせて調整しました。)


★PC2の中の人の手の内を明かすと、考えていた神業の使い道は、もし傷ついたままならばサーカスの眼を治す、地球のネクサスで《暴露》相当で使い、世界のニューロたちにオリンポスの英霊たちを知ってもらう、の2種類で、ある程度テキストも用意してありました。
 (ピー)の壁を越えられないスカイアが(ピー)な事態になってしまったので、2番目の《暴露》案を一部変える形で、ネットランに思いを馳せながら終了という形になりました。
 ‥‥ちなみに、もしもサーカス嬢の眼を治す終幕になったとしても。玉葉姉さんにあとは任せて帰りましたじょ?


★クライマックス、玉葉ねえさんの超ステキ(ピー)技で助かったサーカスはこの物語では生き延びるのですが、感動的なシーンの後がうやむやになっています。
 舞台裏を読むと分かりますが、アルファ=オメガの元を訪ねると、行くといいと言われたアドレスの先が実はスカイアの空の宮殿。マックスぽんたちと再会してびっくり‥‥と、玉葉ねえさんの作戦ではなる予定でした。
 しかし。だがしかし。さっすが話の分かるほりの皇子、表舞台の雰囲気を汲み取り、ここは再会の予感を漂わせて終わるのが美しかろうということになったのでございます。さっすが皇子、話が分かる〜
 何やら舞台裏で一段と輝いていたKID先生は「総帥の防壁は厚かった」「フラグ完全固定ならず」などとうろんなことを口走っています。ささ、こんなうろんな舞台裏はさっさとポポイのポイだ!


★舞台裏でちらりと話が出ていますが、AI竜スカイアの名前はとある小説から貰っています。まぁ、ぐぐっと探せば分かるでしょう。
ぽっくんと同世代のロートル同盟なら分かってくれるよきっと!

★ヒコぽんが酷いコトをやってのける最後のエンディング。背景の掲示板のスレのひとつに「【恋の】スカイシーカー【ゆくへ】」というこれまたうろんなスレが見えます。
アクトを行って思ったのですが、「スカイ・シーカーズ」より「スカイシーカーズ」の方がなんか一息で続くし語呂がいいですね。スカイウォーカーみたいでなんだかカコイイです。
とふと思い立ったので、そのうちこっそり改名しようかと思います。(えー)