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【AWS】日本語で読めるAWS認定の資格対策本まとめ (2022年6月更新)

AWS認定のおすすめ参考書ラインナップ。仕上がってるよ!仕上がってるよ!

 サービスの数もどんどん増えてチョモランマ! ナイス復旧! サーバーが喜んでるよ!
……じゃなかった、パブリッククラウドの中でもMicrosoft Azure, Google Cloud Platform(GCP)と並び3強、シェア的にも世界一を走っている老舗Amazon Web Services(AWS)。2019/8/23には東京リージョンで障害が発生したことでも話題になりました。(関わりのあった皆様お疲れ様です)

www.itmedia.co.jp

その下にはアジアから食い込んできたAlibaba Cloud、ビッグ・ブルーのIBM Cloudがつき、この合計5サービスが最近での世界TOP5となるそうですね。
 さて丁度いま入門していることもあり、このエントリでは最近出揃ってきたAWS認定の資格対策本の紹介をしたいと思います。

【追記】 Googleからの検索流入も多く、本日はアクセスありがとうございます。このエントリは最初はAWS入門を始めた2019年に書いたものでした。その後も新しい本が出るたびに追加して、タイトルに更新年月を入れてメンテナンスを続けて最新化しています。
 長めのエントリですが、どうぞAWS認定挑戦のご参考にしてください。雲海の御加護のあらんことを!

git log的な更新履歴コメント:
※2020/02/09追記:アソシエイトレベルの本に一夜漬け本を追加しました。
※2020/07/31追記:プロフェッショナルと専門知識の2冊を追加済みです。
※2021/01/025追記:クラウドラクティショナーに一夜漬け本追加、アソシエイトレベルにSAA-C02対応本3冊を追加し記述を最新化しました。
※2021/06/17追記:データベース - 専門知識の本を追加しました。
※2021/08/17追記:SAA-C02対応の問題集の本を追加しました。
※2021/10/22追記:SAPの本を追加しました。
※2022/3追記:DVAの本、高度なネットワーキング- 専門知識の本を追加し一部内容を最新化しました。
※2022/6追記SOAの青い本を追加しました。

AWS認定 資格対策本まとめ

AWS認定について

 AmazonAWS自体が展開しているベンダー資格です。詳しくはAWSのサイトやネット上の各種合格記事を。日本語ですと「AWS認定資格試験」などともよく言いますが、「AWS認定(AWS Certified)」までで切るのが正式のようですね。

aws.amazon.com

 米国グローバルナレッジ社が発表している「稼げるIT資格トップ15」でも、AWS認定のアソシエイトレベルの2資格が2018年に堂々2位と4位、2019年はGCPの資格にトップを奪われましたが4位5位で健在となっています。(ただこのランキングも海外メインの話なので、日本国内集計だとまた若干違うと思います。)

AWS認定に対するAWS側の動き

 以下イベントなどで聞いた話です。社外から出る資格対策の本などに対してAWS側は特に推奨したりすることはなく、基本的にAWS側で公開している各種資料や有料のトレーニングコースを推奨し、自社一社で完結する体制を取っていたそうです。
これはこれでベンダー資格を提供する会社としては分かる話ではあります。アソシエイトレベルだと受験料が1万6000円かかる上に過去問はないし、問題の直接公開も一応禁じられていて公開情報も少なめ。では公式直伝の門外不出の秘伝の技を学ぼう…と3日間だと20万円ぐらいする公式トレーニングなどなどをみんな受けて受験していけば、それだけベンダー資格を提供する側もどんどん儲かる訳です。Oracleなどの資格もそうですが、国家資格の情報処理試験に比べるとベンダー資格は基本高いんですよね。
 しかし2018年の資格改定、有効期限が2年から3年に延長、下位の資格がなくても上位資格が受験可能に…などなどポリシー変更に伴い、AWS側の姿勢も若干変わってきた模様。より多くの人にAWSの門戸を広げていこう的な方向に若干シフトしたとのこと。
 それだけAWSAWS認定の認知度が世に広まってきたということでしょうか。AWS認定の商業本の参考書と言うと長らく青本1冊しかなかったところ、2019年になって一気にラインナップが揃ってきたのもそのへんが影響していそうです。

 AWS認定は以前は全12種類。『ビッグデータ - 専門知識』(Big Data - Specialty: BDS)がその後『データアナリティクス - 専門知識』(Data Analytics - Specialty: DAS)に名称変更。
 『Alexa スキルビルダー – 専門知識』(Alexa Skill Builder - Specialty: AXS)が2021年3月に廃止され、全11種類。その後日本語正式名称は不明ですがSAP on AWS - Specialty: PASがベータ版、2022年前半に正式追加予定、また全12種類に戻ることになります。

dev.classmethod.jp

 それではまずは役割別認定の3レベルから。

基礎 (Foundational、ファウンデーショナル) レベルの本

 役割別認定の基礎レベルはアーキテクト(Architect、設計)、開発者(Developer)、運用(Operations)すべて共通で

の1資格のみ。経験6ヶ月がAWS側の想定となっています。日本語/英語とも資格名の最後に基礎レベルを表すFoundationalのワードは付きませんが、3文字の略称では使っているようで略称がCLFになっています。CLF-C01のように試験時に使われたりします。
 エンジニア以外にも、サービスの概要を顧客に提案したりする営業寄りの人やマネジメントの人も含め、AWSに入門する人を包括的に対象にした資格となっています。情報処理技術者試験でいうと一番基礎のITパスポートみたいなものですね。ここからしっかり取っていくルートも、最初からアソシエイトレベルを狙うルートもあります。

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 クラウドラクティショナー

 2019/4/19発売、291ページ。タイトルと帯が緑なので通称「緑本」。下のソリューションアーキテクト - アソシエイトの「オレンジ本」と同じ出版社なので、2冊一緒に並んでいることが多く探しやすいです。
 完全クラウド初心者をターゲットに、最初はクラウドの概念から、そしてAWSの各種サービスについて基本に絞って丁寧に書いてあります。CLF学習には定番の本です。2019年8月に第4刷まで行ったそうです。
 練習問題を見るとソリューションアーキテクト - アソシエイトなどの問題と同じく答えは基本4択式、問題文はより短く簡単で、ストレートに答えが出しやすくなっています。とはいえ本書掲載の問題は本番の問題より簡単めという声も多く、複数の学習リソースを組み合わせたほうがよいでしょう。

 著者の山下光洋さん、海老原寛之さんはトレノケート株式会社でAWSレーニングをされており、特に山下さんはAWS認定の本を他にも数冊出しています。クラウドとの出会いの頃を描いたコラムなども収録、文中のAWS構成図やスクショも豊富で、AWS全体の入門書としても役に立ちます。僕もCLF受験の際に使用しました。
 著者の山下光洋さんのブログ記事がこちら。

www.yamamanx.com

 また山下光洋さんはTwitter(@yamamanx)でもエゴサをされているようで、本書の名を出すとかなりの高確率で捕捉されます。買ったり勉強したらツイートしましょう。

一夜漬け AWS認定クラウドラクティショナー 直前対策テキスト

 2020/8/29発売、255ページ。下のソリューションアーキテクト - アソシエイト(SAA)の一夜漬け本シリーズのCLF版。こちらも緑本同様基礎をしっかり網羅し、模擬試験付き。一夜漬け本のSAA版は合格率85%を謳っていますがCLF版の本書は100%を謳っているのが面白いです。
他の参考書同様、模擬試験の難易度は易しめのようです。なお購入すると、LINE公式アカウントで作者さんからサンプル試験問題を発信してくれるサービスがあり好評です。

 

 

アソシエイト (Associate) レベルの本:ソリューションアーキテクト - アソシエイト

 経験1年レベルがAWS側での想定の基本的な資格。資格の名前が慣れるまでややこしく、名称の最後に「 - アソシエイト」がつきます。アルファベット3文字の略称が資格の申し込み時などで、SAA-C01のように使われる場合があります。略称も最後がすべてAssociateAがつく形になります。

  • 設計が『ソリューションアーキテクト - アソシエイト』 (Solutions Architect Associate: SAA)
  • 開発が『デベロッパー - アソシエイト』 (Developer Associate: DVA)
  • 運用が『SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト』 (SysOps Administrator Associate: SOA)

 略称のうちSOAは、最近マイクロサービスに取って代わられてあまり使われないですが「サービス指向アーキテクチャ(Service Oriented Architecture: SOA)」と被ってますね。
SAAはIT用語にはありませんが、Single Action Army: SAAと書くと西部劇によく出てくるコルト社の有名なリボルバー拳銃の名前になります。『メタルギア』シリーズのリボルバー・オセロットの持ってるやつ。(関係ない...)
 日本語で名称を一文で書く時は 名称+半角スペース+半角ハイフン+半角スペース+「アソシエイト」をつけるのが正式のようですが、間がなかったり全角スペースだったり中黒点だったり全角ハイフンだったり、ネットの記事や参考書などでも文脈によって若干の表記揺れがあります。

 AWS認定の登竜門ともいえるソリューションアーキテクト - アソシエイト(以下SAA)がIT資格ランキングでも目玉。AWSの管理コンソール自体の使い方は問題には出てこず概念を理解すればよいので、理論的には問題演習だけでも突破可能。
 対してDVASOAは実際のサービスに基づいた問題の比重が増え狭く深くなるので、実際に手を動かしてAWSを弄って実務経験がないとだんだん難しくなってくると言われています。(とはいえ、このブログの人始め未経験でも合格は可能です)
 取得ルートとしては最初はまず全般を扱うSAA→次にDVASOA、が鉄板で実際この順をお勧めします。3資格の難易度比較は、合格エントリでもその方のスキルや得意分野によって差があります。

【2021年記述】:SAA資格は2020年3月から改定されSAA-C02の略称が使われるようになっています。必ず対応した新しい本を買うよう注意しましょう。

blog.serverworks.co.jp

合格対策 AWS認定ソリューションアーキテクト -アソシエイト

 170ページで意外と薄く、2016/8/26出版の通称「青本」。ネット上のSAA合格しました記事で2016−2017年頃のものでよく見かけるのがこの青本です。
 2018/2/14にSAA試験そのものが改定され、旧試験を受けられるのは2018/8までとなり、その後2020年にまた改定っています。この本はその改定に対応していないので、2019年〜現在はターゲット外となります。古めのSAA合格しました記事を見る際は注意が必要です。

最短突破 AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト 合格教本

 2019/2/21出版、363ページの通称「赤本」。ネット上のQiitaやブログのSAA合格記事でも下の黒本などに比べるとそれほど登場しません。Amazonのレビューも少なめです。実際に本を見てみたのですが、内容は別に悪くないのですが各ページの文字の大きさの割に周囲の空白が多め(ページ数が多いせいかも)、問題の解説文も少なめでこちらは文字が小さく、全体的な情報密度が他の本に比べると若干薄い感じはしました。
 という訳で、う〜んどれか1冊のみ限定でまず選ぶのならば第1候補からは外してもいいのかなと思います。各章の下の節ごとに数問の確認問題、そして最後には別冊模擬試験として、本番と同じ65問の完全な模擬試験がついています。この模擬試験のために買うのもいいかもしれません。
【2021年追記】2020年以降はSAA-C02に対応した本がよいので、この本は対象外となります。

徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト – アソシエイト教科書 徹底攻略シリーズ

 2019/1/18出版、240ページ、通称「黒本」。ネットのSAA合格記事で一番名前がよく出てくる安定の黒本です。どれか1冊選ぶなら下のオレンジ本と並んで定番の1冊です。もちろん2018年の改定後の新試験に対応、模擬試験も65問の1回分がダウンロードできます。他の参考書もそうですが、この模擬試験は本番に比べると易しいので注意という情報が多いです。

 時々感想記事などでもこの話が出てきますが、本書の章立ては「AWSサービスの概要」「高可用性」「高パフォーマンス」「セキュリティ」「コスト最適化」「運用管理」の全6章、AWSの特徴やAWS Well-Architected Frameworkの考え方に寄っています。この黒本、ひとつ上の赤本の章立てもこの方式になっています。
 対して下のオレンジ本を始めとする他の本は、セキュリティを除くとネットワーク、コンピューティング、ストレージ、データベース…のようにAWSサービスの大まかな分類で章を分けていることが多いです。まあこのへんは章の中の1つ1つのサービスの解説は結局は同じようなことを述べているわけで、理解が進んで各サービスを把握できてくれば章の分け方はそれほど気にしなくてよいのかなと思います。
【2021年追記】本書は旧SAA-C01準拠なので下の新版を買いましょう。

改訂新版 徹底攻略 AWS認定 ソリューションアーキテクト − アソシエイト教科書[SAA-C02]対応 徹底攻略シリーズ

【2021年追記】2021/1/8出版、中身も増えて264ページ。徹底攻略シリーズ「黒本」にSAA-C02対応版が出ました! 新試験にはこちらを買いましょう。Amazonで見ると早くもカテゴリ「システムアーキテクトの資格・検定」のベストセラー1位となっていました。(同じ"アーキテクト"がついてもそっちは情報処理技術者試験や!w)
模擬試験つきのものはAmazon上では別の本扱いで売られているようです。

AWS認定資格試験テキスト AWS認定 ソリューションアーキテクト-アソシエイト

 2019/4/19出版、307ページ。クラウドラクティショナーの緑本とよく並んでいるタイトルと背の部分がオレンジの本、通称は「オレンジ本」でしょうか。
 SAA合格しました記事でも黒本に続いて名前をちょくちょく見かけるようになり、Amazonの書評も充実、4刷も決まって累計1万部突破とのこと。僕も最初の1冊にこの本から学習を始めて大変お世話になりました。

 学習の仕方や重点から始まり各サービスの詳細、巻末の模擬試験の前には問題の解き方までと、懇切丁寧に一式網羅している印象です。時々SAAの問題範囲より詳しく書いてあるような所もあるようですが(EC2の細かな種類や価格など)、まあそこは試験対策以外にAWS全般の入門書としての立ち位置も考えているからでしょう。黒本と並んで定番の1冊です。
 各章の下の節ごとに練習問題があり合計40問ちょっと、巻末には模擬試験が30問。これらの問題の解説も詳しく、なぜその選択肢が正しい/誤りなのかがどう導き出されるか、丁寧に解説されています。試験対策にはこのへんがとても重要です。

 著者陣の方々は他にもAWS関係の書籍を何冊も出されています。著者の1人、その後AWSJでご活躍されている id:ketancho_jp さんのブログ記事。

www.ketancho.net

 著者陣のNRIネットコムの皆さんは他の本やブログ、イベントなどでもお馴染みの面子です。id:dkfj の佐々木拓郎さんの記事。

blog.takuros.net

AWSに特に貢献した人物が選ばれるJapan APN Ambassador 2019と2019 APN AWS Top Engineersにも選出されています。

blog.takuros.net

この佐々木拓郎さん (@dkfj)もかなりエゴサをされているようで、Twitterでこの本に関するツイートをすると割と高頻度で捕捉されたりします。皆さん買ったり学習したらTwitterに放流してみましょう。
【2021年追記】本書は旧SAA-C01準拠なので下の新版を買いましょう。

AWS認定資格試験テキスト AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト 改訂第2版

【2021年追記】2021/1/21出版、ページも増えて344ページ。おなじみ「オレンジ本」にも改定2版が出ました! 表紙の右上にはっきりと黒でSAA-C02が記述、中央の大きなタイトルの真下にホームベース形で「改定第2版」と出ているので区別しやすいです。
 技術同人誌&商業本の薄い本シリーズやセキュリティ・専門知識本でもおなじみ著者のお一人、佐々木拓郎さんのブログ記事がこちら。試験問題で難しい問題がいくらか追加、内容も2色刷りに進化、旧試験との差分やコラムも充実とのこと。
資格対策本を読み続けるには根気がいるので、2色刷りになったのはありがたいですね。ポエミーなコラムもあるそうで気になる…!

blog.takuros.net

AWS認定ソリューションアーキテクト-アソシエイト問題集

【2021年8月追記】2021/8/16出版、336ページ。下にある『AWS認定アソシエイト3資格対策~』や『AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説』と同じくリックテレコム刊行、強力な執筆・監修陣も同じで、最新のSAA-C02に対応した問題集が出ました。改定後の試験の特徴を踏まえた演習問題を豊富に掲載し、丁寧に解説した本となっています。
 2020/3に改定されたSAA-C02対応本もこれで4冊目、だんだん増えてきました。

AWS認定アソシエイト3資格対策~ソリューションアーキテクト、デベロッパー、SysOpsアドミニストレーター

 2019/6/24出版、328ページ。通称は不明ですが「3資格本」などになるのでしょうか。日本初の、アソシエイトレベルの3資格にすべて対応した本。
 エンジニア育成や合格の秘訣、試験のアップデートでの変更点などのお役立ち情報から始まり、2章〜15章までが主にサービスの用途別での分類で各サービスを説明。アソシエイトの3資格の問題範囲は別々でなくお互いに被っているので、各章ごとにここはこの資格向けですよと色で重要度が示される構成になっています。各章の最後に章末問題が4−6問ぐらいあり、合計62問ほどの問題演習と解説を見ることができます。3資格対応なので残念ながら最後に模試はついていません。

 3つの資格に全対応しているのでSAA専門本に比べると中身も3倍なのか…と思いきやそうでもなく、解説は中身を絞っていて他のSAA専門本とそれほどは変わらない印象です。データベースについては3資格な分、上のオレンジ本よりも詳しく書いてあったりと、若干差があります。図表も豊富で章末にポイントもよくまとめられています。

 細かなところで本書の良いところとしては、経験豊富な著者陣によって、AWSの過去の経緯から来る話もところどころに載っていること。例えば1章では、最初は2006年に誕生したAWSのサービス群は一番最初はストレージのS3と仮想マシンのEC2しかなく、他のサービスはこのどちらかを土台にして誕生した、これを踏まえて理解していくといいよ…なんて話も載っています。ある程度学習が進むとなるほどそういうことか〜と突然ハラオチしたりするのですが、このへんありがたいですね。
※なお厳密にいうとSQSが実は2004年からあり、こちらがAWSが始まった年の最有力説だそうです。→AWSのWhat's New | 2004 (英語)

 他、欠点というほどではないですが物理版の本書について。328ページで上のオレンジ本(307ページ)よりページ数は多いのですが、並べると本の厚さは8割ぐらいで実はオレンジ本より薄くなっています。紙質が若干薄いためなんですね。積極的に紙の本に書き込みをするスタイルで学ぶ方は、若干書き辛いかもしれません。

 本書は6月の出版時に東京渋谷のスクールDIVE INTO CODEさんで記念イベントが開かれ、僕もサイン本をゲットしていろいろ話を伺うことができました。著者陣は計11人、元アマゾンウェブサービスの中の人やエヴァンジェリストAWSと親しいプレミアムコンサルティングパートナー企業の方々、強そうな布陣です。
また本書もよくエゴサされているようで、Twitter上で呟くと捕捉多めです。

【2021年追記】3資格のうちSAAについては旧SAA-C01準拠なのでご注意ください。

この1冊で合格! AWS認定ソリューションアーキテクト - アソシエイト テキスト&問題集

 2019/7/20発売、256ページ。本エントリ最初の執筆時点で最新の本です。通称は「黄色本」とか「アクセンチュア本」になるのでしょうか。
 本書の特徴はAmazonのページの紹介にあるように、ユニバーサルデザイン(UD)フォントを使った紙面で物理本も電子書籍も見やすくなっていること。物理本は他の本に比べるとフォントサイズが若干小さめですが確かに読みやすいです。
2色刷りで青系を入れ、章や節や吹き出しや表には色をよく使い、本文中の大事なところも重要個所やワードは青、そのほかに黒の太字+青線のパターンも入れたり工夫し、読む人のモチベーションを保てるように紙面デザインはかなり工夫されている印象です。
 AWSの理解に必須といえる図表も多く理解しやすいです。図に出てくるAWSサービス群の公式アイコンも、立体のものでなくフラットな新しい方になっています。

 売り文句にあるように、プロフェッショナルレベルの有識者が出るところだけを徹底解説しているとのことで内容はかなり絞ってある印象。総ページ数も他の本に比べると少なめです。本の厚さもコンパクトで持ち歩きやすいですね。
 各章の下の節に1-7問ぐらいの練習問題、そして巻末には本番と同じ65問の模擬試験、模試の解答と解説はついてなくてWeb上というスタイル。内容を絞っているせいか、たまに模試に出てくるけど本文に解説がなかったりするような問題もあったりします。
そして最後には略称と正式名称、意味を一覧化したAWS用語集一覧がありチェック欄もついているという、まさに受験用に特化した一冊。何やら海外本拠の名門アクセンチュア予備校による、難関AWS大学突破特別講座本!的な趣があります。
 巻末に著者陣計8人が紹介されていますが全員アクセンチュア。そして皆さん前職がマイクロソフト、ノベル、NTT、キャノンや野村総研などなどを経ていて、おお〜外資系や!って感じになります。

 2019年後半時点で、SAA合格しました!記事を見るとぼちぼち本書を使ったという方も出てきました。謳い文句を信じるならこの1冊だけで集中して対応するもよし。他の本やUdemy、公式動画、Black Beltの資料など他の情報源から勉強した後、試験対策の仕上げの1冊に使うのも良いのかなと思います。
【2021年追記】本書も旧SAA-C01準拠なのでご注意ください。

一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト 直前対策テキスト

【2020/2/9追記】 2019/12/27発売で247ページ、上の黄色本を抜いて2020年時点で一番新しい本。2020年3月頃から始まる改定後のSAA試験にも対応しているそうです。
タイトルから既に「一夜漬け」、帯の謳い文句も合格率85%と直球ですが、AWSの各サービスの各機能網羅ではなくSAA認定資格に出る事柄に絞って、出る順に解説したもの。本屋で手にとってみましたが上の黄色本と同じぐらいの手軽な厚さ、1ページごとにキーワードを解説しています。図表レイアウトの綺麗さは黄色本の方が上のような感じでした。
 作者の方が社内の教育で使用して驚異の合格率85%を達成したそうで、どこまでも合格することに絞った1冊です。謳い文句を信じるならこの1冊で一夜漬け8Hでチャレンジしてみるか、あるいは他の情報リソースから学んだ後に仕上げの1冊に使う、上の黄色本と同じような使い方になるでしょうか。
【2021年追記】本書は旧SAA-C01準拠なので下の新版を買いましょう。

一夜漬け AWS認定ソリューションアーキテクト アソシエイト[C02対応]直前対策テキスト

【2021年追記】2020/10/31出版、やや増えて256ページ。一夜漬けシリーズのSAA-C02対応版です。2021年に入ってから改定の「黒本」「オレンジ本」に先駆けて、この一夜漬け本が最速でSAA-C02に対応しました。旧版は表紙の「一夜漬け」の円と下の帯が黄色ですが本書は緑色、写真に人が写っているので判別できます。

【2022年追記】 なお、現在SAA資格の試験はSAA-C02ですが、またまた改定が入り2022/8/30よりSAA-C03が始まるそうです。デプロイの頻度が高い!

 

アソシエイト (Associate) レベルの本:デベロッパー - アソシエイト

ポケットスタディ AWS認定 デベロッパーアソシエイト (アソシエイト試験ポケットスタディ)

【2021年追記】 長らく『デベロッパー - アソシエイト』試験を1冊で扱った専門本はない状態が続いていましたが、2021/3/9に登場しました。情報処理試験等でお馴染みの携帯にな便利サイズのポケットスタディ、しかし内容は怒涛の486ページ。ボリュームはかなり豊富で丁寧に詳しく解説されています。各章に章末問題あり、最後のSECTION7は50問の問題集となっています。
 また上級のプロフェッショナルレベルの『DevOpsエンジニア - プロフェッショナル』の対応本は現状ありませんが範囲はDVAと被っているので、本書を参考にすることもできます。
 作者の山下光洋さんは定番のクラウドラクティショナー「緑本」の作者でもあり、AWS AWS Authorized Instructorとして活動中。専門家による最新情報を得ることができます。ご本人のブログ記事がこちらです。@yamamanxでの本書のエゴサ捕捉率も高いです。

www.yamamanx.com

徹底攻略AWS認定デベロッパー - アソシエイト教科書 徹底攻略シリーズ

【2022年追記】 SAA攻略の定番だった徹底攻略「黒本」シリーズにもDVA対応版が出てDVAの本が2冊揃いました。2022/2/22登場です。著者の川畑光平氏さんはNTTデータAWS Top Engineers & Ambassadorsとのことでこちらも有識者による充実の内容です。巻末には模擬試験付き。

 

アソシエイト (Associate) レベルの本:SysOps アドミニストレーター - アソシエイト

 なおアソシエイトレベル3つめの『SysOps アドミニストレーター – アソシエイト』の試験はSOA-C01でしたが、2021/7/27に改訂されSOA-C02が始まりました。こちらは選択式の問題のほかにブラウザからマネジメントコンソールにログインして実際に操作する「試験ラボ」という形式が導入されるという変化があります。ネット上の情報を探す際は情報の日時にご注意ください。

dev.classmethod.jp zenn.dev

AWS認定資格試験テキスト AWS認定SysOpsアドミニストレーター - アソシエイト

【2022年6月追記】 以前からSOA試験を専門で扱った本は1冊もない状態が続いていましたが、SOA-C02に対応した本が遂に出ました。おなじみ定番の「資格認定テキスト」シリーズ、表紙はCLFが緑〜SAAがオレンジ〜SAPがゴールド〜親戚のAzure Fundamentalsが水色だったところ、5冊目のSOAは眩しい青。執筆者陣もお馴染みNRIネットコムと野村総研の方々が揃っています。SOA-C02対応なのでラボ問題についても模擬試験で扱った、安心の360ページの大ボリューム。発売告知のブログ記事がこちらです。

tech.nri-net.com

 

 

 

プロフェッショナル (Professional) レベルの本

 経験2年レベルがAWS側の想定、その道のプロと言える上級資格。実際かなり難しく、AWS認定の最難関が本節のSAP、2番目が『高度なネットワーキング - 専門知識』、3番目がDOPという順位評価が一般的です。
 ネット上の合格エントリでも特にSAP試験は難しく、一発突破ならずに2,3回目で受かったという話もちらほら目にします。公式トレーニングの講師の方によるとAWSジャパン社内でも難関で、皆それなりに準備してから受かったりしてるとのこと。アソシエイトレベルは資格が3つあったのが合流して2つに減ります。3文字の略称の最後もPになります。

  • 設計が『ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル』(Solutions Architect Professional: SAP)
  • 開発と運用は合体して『DevOpsエンジニア - プロフェッショナル』(DevOps Engineer Professional: DOP)

 略してSAPだとERPパッケージ系で有名なドイツのソフトウェア企業、SAPとちょい紛らわしいですね。→SAPジャパン
 そして2022年から加わる新資格が『SAP on AWS - 専門知識』で、こちらのSAPはこのERPパッケージのSAPを指すので確実に紛らわしいです。英語ではSAP on AWS - Specialty: PASで略称はSASでなくPASになるようです。

『DevOpsエンジニア - プロフェッショナル』はアソシエイトレベルがあるわけではないので、略して『DevOpsエンジニア』だけでも一応意味は通じると思います。
しかし「開発と運用が一体になったDevOpsの考え方を実践してインフラ自動化とかCI/CDとかコンテナとかアジャイルとかあのへんをモリモリやってるエンジニア」が一般的な文脈での「DevOpsエンジニア」なので、AWS認定の話をしているのかエンジニアの細分化された職種や肩書の話をしているのかで、文脈によって使い分けがいりそうです。

プロフェッショナルは書籍なし! からの……(↓下参照)

 上述のアソシエイト3資格対策本の発売イベントに参加した2019年時点で聞いてみました。
プロフェッショナルについては日本語で得られる情報が少ない、本は出ないのか…という問い合わせはこれまでもよくあり、2019/6/12〜14開催のAWS Summit Tokyo 2019の時にも参加者からよく聞かれたそうです。出版社側でも「現在検討中」とのこと。
 ということで2020年以降ぐらいにはもしかしたら本が出たりするかもしれませんね。商業本の場合は需要と供給の問題がありますから、アソシエイトレベルを突破してプロフェッショナルに挑む人が増えれば増えるほど、出版の機運が高まっていきそうです。
【追記】 と、2019年時点では思っていたのですが...

aws.amazon.com

AWS認定ソリューションアーキテクト-プロフェッショナル ~試験特性から導き出した演習問題と詳細解説

【2020/6/20追加・その後更新】 2020年になってついに出ましたSAPの参考書。上の3資格本と同じくリックテレコム刊、執筆・監修陣も同じ。421ページあった3資格本よりやや薄い364ページ。目を引くAWS認定のタイトルは赤文字、アクセントカラーが青から青緑に変わっています。中のデザインも3資格本と同じような感じです。

 第2章にSAP範囲の主要サービス一覧のサマリもありますが解説が薄いので、その用途であれば次に挙げるゴールド本の方がよいでしょう。「3章 試験で問われるシナリオの特性」は5つのドメインごとに実際の試験で出そうなパターンを整理し、このシチュエーションのシナリオならこのサービスというのがまとめてあってお役立ち。
 そしてメインは4章から、5つのドメインごとに実際の試験に出てきそうな代表的で典型的な長文問題を10~18問取り上げ、詳細に解説しています。
 そして最後の9章はこちらも75問揃った完全な模擬試験。合計すると各章の題材の問題+最後の模試で計145問、本番試験約2回分相当の問題と解説をじっくり学ぶことができます。表紙にある通り、合格力を養成することができるでしょう。各所のSAP合格エントリでもよく見かけます。
 無理やり難を上げると、基本的に問題集なので各ドメインの代表的な問題を出しつつ、そこで題材になるサービスや機能も解説で一緒に述べる形式になっています。
ですので問題によって構成図があったりなかったり、サービスの解説が深かったり浅かったり、若干ばらつきがあります。そういう意味では次に上げるゴールド本の方が一覧性はあるかと思います。

AWS認定資格試験テキスト&問題集 AWS認定ソリューションアーキテクト - プロフェッショナル

【2021/10/22追記、その後更新】 2冊目、AWS認定の頂点に立つ王者SAPに相応しい黄金の本が出ました。緑本やオレンジ本と同じ装丁で配色が王者のゴールドになっている「ゴールド本」「栗色本」です。CLFの緑本、ポケットスタディDVA本の作者でも知られる山下光洋さんの本。423ページの大ボリューム、出題範囲を網羅して具体的な要件や課題を考えながらポイントとなるサービスの利用方法を紹介し、最適な解答に繋がるように丁寧に解説しています。
 1章で学習の進め方やアウトプットのお勧め、AWS全体の各サービス総覧を流した後2章から、各ドメインについて詳細に解説していきます。
 2021年秋時点のAWS最新情報が反映されており、CloudWatchイベントはもうEventBridge、移行に関する"6つのR"(The 6 R's)はもう仮想マシンへのRelocateを入れた"7つのR"になっています。水色を入れた多色刷りでフォントも見やすく、構成図やスクショなど図表も豊富です。作者さんがアメリカの現地イベントでSnowballの実物を持っている写真やOutpostsの写真なんかも入っていて楽しいです。

 各章の最後には練習問題が十数問、合計81問ほどがついていますがどれも問題文が短く、これは学校の授業の小テストのようなものだと思ったほうがよいでしょう。
 そして最後の7章は75問揃った模擬試験。この設問のシチュエーションがなかなか面白く、かつ問題もよく考えられています。コロナ禍でリモートワークを導入し始めた会社とか、ドヤ顔できるイケてるWebサービスを見つけてAPIに繋ぐ問題、新たにCFnを学ぶのをイヤがるPythonエンジニアがいる会社、入社したけどドキュメントがない会社...などなど、現実にありそうな(?)様々なシチュエーションが用意されています。解説の方もぶっちゃけた話をしていたり細かいところが面白いです。

 著者の山下さんの執筆エピソードのブログ記事がこちら。@yamamanxでの本書のエゴサ捕捉率も高いです。

www.yamamanx.com

 このブログの人は実際にSAP試験を突破した際に上記を2冊とも読解しました。どちらが良いかと言うと「お好きに」もしくは「両方」が答えとなります。両方やる場合は、まずゴールド本で最新のAWS情報と試験範囲のサービス知識を網羅して模試を実施→次に試験特性本でさらに様々なパターンの問題演習をガッツリ、の順番がお勧めです。
 またSAP資格を受ける方は皆さん複数の学習リソースを使うかと思いますが、完全にこの2冊だけで受かるかというとそれは怪しいので他も併用した方がよいでしょう。

 

 

 

専門知識 (Specialty)、あるいはスペシャリティ の本

 AWS認定の基本的な分類が「役割別(認定)」と「専門知識(認定)」の2系統に別れている一方、あえて同列で語るならば「基礎」「アソシエイト」「プロフェッショナル」のその先が「専門知識(認定)」、一番応用的で専門的な分野だと言われています。
 専門知識(認定)には以下の資格があります。難易度は『高度なネットワーキング - 専門知識』がSAPの次に難しいのでプロフェッショナルレベルと同等、残りの資格はDOPの下ぐらいなのでプロフェッショナルレベルのちょっと下と言われています。
 ネット上の合格エントリも、クラウドラクティショナーやアソシエイトのSAAに比べると量としてはかなり減ります。アフィリエイトっぽい記事が減り、ハイスキルな本物のエンジニアや経験豊富なAWS強者が書いた記録のほうが見つかるようになります。

  • 『高度なネットワーキング - 専門知識』(Advanced Networking - Specialty: ANS)
  • ビッグデータ - 専門知識』(Big Data)→『データアナリティクス - 専門知識』(Data Analytics - Specialty: DAS)
  • 『セキュリティ - 専門知識』(Security - Specialty: SCS)
  • 機械学習 - 専門知識』(Machine Learning - Specialty: MLS)
  • 『Alexa スキルビルダー - 専門知識』(Alexa Skill Builder - Specialty: AXS)【追記:2020/3に廃止されました】
  • 『SAP on AWS - 専門知識』(SAP on AWS - Specialty: PAS)【追記:2022年追加予定】

たぶんAWS認定をぐぐった人はみな必ず一度は見てるのではないかというぐらい有名な、11冠制覇の方のQiita記事に難易度ランキングも含めて専門知識の資格のことも載っています。 qiita.com

専門知識も書籍なし!からの……(↓下参照)

 プロフェッショナルレベルの本もないのだからその先の挑戦者が更に減るニッチ領域、需要の少ないところに商業本がないのはまあそうだよねとなるでしょうか。逆に言うと、商業本ではない技術同人誌でやると需要があって効果が大きいのかも...?
 ちなみにSAAのオレンジ本の著者でもある佐々木拓郎さんは、技術書典7にAWSのユーザや権限管理を司る重要な仕組み、『IAM(アイアム)』をディープに語る本を出されていました。

blog.takuros.net techbookfest.org

 【追記】 と、最初にこのエントリを書いた2019年時点では専門知識の本は皆無だったのですが...

 

 

要点整理から攻略する『AWS認定 セキュリティ-専門知識』

【2020/7/31追記・その後更新】 そして2020年7月、待望の日本初の専門知識分野の参考書が出ました。著者はこちらもおなじみの佐々木拓郎さん、同NRIネットコム社の上野さん、小林さんと強力な布陣。他の認定本と比べると表紙のデザインが違っていて見分けやすそうです。
 出題分野ごとに対応するサービスとその考え方をまとめ、最後に問題の解き方と練習問題という構成です。AWSのセキュリティ関係のサービスの指南書的な内容も含まれるとのことで、受験する人以外でも役に立つ内容となっています。

 各所のSCS合格エントリでもよく登場し、軒並み評判が高いです。中にはこの本+αだけで受かったという猛者もいました。実際にAWSのセキュリティに関する考え方、セキュリティに関するサービスが一式網羅されていてしっかりまとまっています。図も豊富で理解がよりクリアになります。
 8章の問題演習についても、最初に問題の解き方のポイントが載っています。問題演習は40問、正しく理解していないと解けない引っ掛け問題もあって本格的です。
 AWS認定初の専門知識分野の本にして、SCSといえば現状この本だけです。プロフェッショナルレベルと専門知識の商業本が出るぐらい受験者が増えてきたということで、やはりAWS及びクラウドの市場はどんどん勢いに乗っているのがわかります。

 著者の皆さんのブログ記事がこちらです。

blog.takuros.net blog.takuros.net fu3ak1.hatenablog.com

要点整理から攻略する『AWS認定 データベース-専門知識』

【2021/6/17追記・その後更新】 セキュリティの次はデータベース……ということで専門知識分野の2冊目が出ました。著者は同じくNRIネットコムの佐々木 拓郎さん、上野さん、小西さん、小林さん……とAWS界隈ではお馴染みの強力な布陣。
 読み飛ばし可能なサービスごとに要点を整理した構成、60問を超える練習問題、執筆時点での最新情報掲載……と今回も工夫を凝らし、AWS認定受験者以外の方でも知識のアップデートに使える本とのこと。

 各所のDBS合格エントリでも多く登場し、SCSの要点整理本と同じく評判が高いです。試験合格だけをゴールにしないようにしたとのことで、データベース関係の各サービスの諸元やトラブルシューティング、設定やエラーコード一覧などなど、かなりの情報が詰まっています。本の中の学習教材一覧にExam Readinessも載っていたり、最後に公式コミュニティのJAWS-UGも登場したり、時代を反映しています。
 8章の練習問題が神という声がネットの感想にあったのですが、SCSの要点整理本は40問だったのがさらにパワーアップして練習問題は65問。冒頭の問題の解き方のページも参考になります。
 この練習問題が確かによく作られていて、設問のシチュエーションは本試験よりシンプルめに抑えて問題文は短め、よく出そうな内容やパターンを網羅しつつ解説で間違いやすいポイントや正答を導く手順も解説と、DBS試験を一式カバーしている感じです。このブログの人も実際に使用した際に、他の学習リソースをやった後に2周目に本書に戻ってきてから改めて問題がよくできていると感じました。

 著者陣の佐々木さんのブログ記事がこちらです。

blog.takuros.net

要点整理から攻略する『AWS認定 高度なネットワーキング-専門知識』

【2022/3追記】 そして要点整理本シリーズの3冊目は表紙も紫。全AWS認定中SAPに次いで2番目の難易度を誇る『高度なネットワーキング - 専門知識』の助けとなる本がついに登場しました。2022/2/28出版です。
 著者陣はもはやAWS勢にはお馴染みになったNRIネットコムの皆さん。ネットワーク系の深いところはDirect Connectなどなど実務の種類によってはあまり触らないような分野もありますが、そうしたところも有識者がしっかりサポートした、実務にも役立つ充実の内容になっています。
 なおANS資格の試験ANS-C00は2022年に改訂されてANS-C01が始まるそうですが、その情報も踏まえて新旧のサービス情報も盛り込み、あえて改定前の今に出版したとのことです。

 他の本を出す予定もあるかもしれないとのことで、もしかしたら『機械学習 - 専門知識』『データアナリティクス - 専門知識』の本もいつか揃うのかもしれませんね。

 

 

 

まとめ:AWS認定が高まってるよ!高まってるよ!

 というわけでAWS認定の資格対策本のまとめでした。資格対策本も揃い、資格の認知度も上がってきた2019年現在、ITエンジニアにとってもAWS認定にチャレンジする機運が高まってきたといえるかもしれません。僕の会社の周りでも最近AWSの名を聞く機会がなんとなく増えてきました。
 このエントリを最初に書いてる時点では僕がまだSAAに合格していないのというのが AWS Well-Architected Frameworkの5本柱の信頼性を満たしていない感じでニャンともアレですが、そこは…秋までになんとか…がんばれワイ……(自分で自分を励ますスタイル)

 それではこれからAWS認定にチャレンジする方々にも、クラウドと冷却装置のご加護のありますように!ナイスビルド!

AWS認定 資格対策本まとめ

【追記】と、このエントリを最初に書いた時はSAA挑戦前の段階だったのですが、その後無事SAA/DVA/SOAとアソシエイト3冠突破→DevOpsプロフェッショナル→専門知識もSCSとDBSの2つ→最難関のSAP突破→ついでにCLFも取得 と進み、実務ほぼ未経験からAWS認定8冠まで達成することができました。
 その節は応援や反応ありがとうございました。これから挑戦する方もどうぞ頑張ってください!

 

 

元ネタ: note.mu

関連エントリ

オンライン学習プラットフォームとしておなじみUdemy。この中のAWS認定対策に役立つ講座をまとめた記事もあります。こちらも併せてどうぞ。

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その後合格したAWS認定の合格エントリシリーズもあります。これからチャレンジする方は併せてどうぞ。

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