Rのつく財団入り口

元はTRPG系のWebサイトの入り口だったブログです。最近のIT本の感想など。

TRPGシーンにおけるiPadの活用【本体、画像編】

 2010年7月18日に行われたトーキョーN◎VAのオフ会『らららオフ』13thA卓や、続く『アステールの宝珠』第3次飛行のアクトでは、秘密兵器iPadが大活躍しました。ここではデジタルガジェットとしてのiPadを、TRPGシーンで筆者がどう使ったかについて焦点を当ててこのエントリで述べていきたいと思います。
 Twitterや検索などなどから飛んできた方は申し訳ありません。このblogで扱っている主な話題と筆者の趣味である、テーブルトークRPGの分野でどう使ったの記事なのです。

最初にiPad本体話

iPad Perfect Manual

iPad Perfect Manual

 僕が購入したiPad本体は容量が一番少ない16GB、WiFiモデルです。ブームがひと段落した頃にまだ予約可能だったApple直販で予約しました。
 これはいろいろ考えました。僕が毎日使っているiPhone 3GSは32GBですが容量はまだ半分も使っておらず、iPadも大して動画等の大容量ファイルをいっぱい入れるわけでもない。音楽もメインはiPodで別にある。いまどきクラウドなサービスで文書はいくらでも外だしできますし、画像ぐらいたくさん入れても大したことはないだろう……と考え、どこまで使い込むか分からない新種のデジタルガジェットをいじる意味も入れて、一番安い16GBモデルにしました。現在の使用容量もこの16GBの半分にまだ行っていませんし、今のところ十分です。
 回線は3GS版にすればいつでもネットに繋がり、電車の中でも周りにアピールして視線を浴びるカイカンを得られます。(うそ) しかし当然毎月回線量は掛かるし、僕の場合は移動中の通信はiPhoneで十分なんですね。TRPGシーンで使うにしても頻度はそう高くないし、Wi-Fiが繋がるマクドナルドでたまに使う位でも問題ない。インターネット回線がバッファローWi-Fiルーターで子機に広がる環境ができている家でのみWi-Fiに繋がればよいだろう……と考えてこの組み合わせにしています。
 5月の登場以降iPad入門本も色々で回るようになりました。そうした本を読むと大体「初心者がとりあえず買うならこれ」となっている組み合わせです。この組み合わせで使っている人も多いようなので、正しい選択だったかなと思います。

 回線費用を別途払い、鞄の中なら困らない大きさまで小さくなったルータでスマートフォンiPadWi-Fi接続して使う、所謂モバイルWi-Fiルータ、ポータブルWi-Fiルータも最近出揃ってきました。よくガジェット系やビジネス系の雑誌などにも登場します。

 将来的にはこちらで繋げる使い方も広がってくるのかなと思います。

iPadのケース

 見かけることも多いApple純正ケース。iPadを持っていなくてもどこかで見たことのある方は多いのではないでしょうか。

アップル純正iPadケース

アップル純正iPadケース


 筆者もこれは買いました。マットな手触り、けっこう頑丈でiPadを入れるときも力を入れて中にやっと押し込める感触です。製品が入っている箱にはスキーの写真が描いてありますが、こんな屋外のモバイルな場面での使用が連想されます。N◎VA-D的に言うとラチェットDタップな感じです。w
 確かに出来はいいのですが、自分的には手触りがちょっといまいちです。また汚れやすいという情報もあります。
 それに正面のカバー(フラップ?)を背面に折りたたむと横置き/縦置き両方スタンドになるのはよいのですが、折りたたみ部分のぴろぴろがそのままだと出ちゃうんですね。一箇所に置いて使用するにはあまり向かないので、本体のシェル、スタンドを別々に用意して使う方法で探すことにしました。

iPadのシェル

 自分が想定している使い方では本体をそのまま人に見せるので、ごてごてしたケースは向かない。iPad本体の美しさがなるべく見せられ、なおかつアーマー値を付けて耐久性を上げたい……と考えて選んだのがこちら。

TUNEWEAR iPad用ハードケース TUNESHELL for iPad TUN-PD-000002

TUNEWEAR iPad用ハードケース TUNESHELL for iPad TUN-PD-000002

 TUNEWEAR社のポリカーボネート素材のハードシェルケース、TUNESHELLの6色の中から透明なのをセレクト。透明なプラスチックケースみたいなもので、背面にぱかっと嵌まります。
 Apple製品愛好者の方の多くはそのデザイン性を愛しているでしょう。iPadも背面のこの曲線が美しく、その中に添えられたいつもの林檎マークがかっこいい。透明なTUNESHELLだとこれがそのまま見えます。また手で背面を押さえて片手で持つ際も、素で持つよりもなんだか手に吸着する感じで安定性が増します。iPad本体の680gに加えて重量が100gほど増しますがそこは仕方ないでしょう。
 先日の『アステールの宝珠』第3次飛行のTRPGセッション中、実は1回だけテーブルの上から床までiPadが短距離落下する事故が発生しています。このシェルのお陰か否か、本体には影響なしでした。

iPadの入れ物

 こちらも、電気量販店などに行くと沢山並んでいます。西暦2000年代に一世を風靡したPDAみたいな手帳型の開くケースや、袋に入れるポーチ型のタイプまで様々。
 筆者は本体の保護は上のシェルで十分なので、鞄に入れる時用に、ポーチ型で一番安いものをヨドバシカメラで買いました。ウェットスーツみたいな手触りの入れ物ですね。

iPadのスタンド

 タブレット型PCは立ててなんぼ。iPadの登場以来、0円で針金でスタンドが作れる、昔のMacが実は立てかけるのに最適……などなど、日本でも色々な人が色々なスタンドを試したり様々なアイデアを試してくれました。

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 多分同じことを考えた人は多いのではないでしょうか、僕も500〜600円ならとりあえずこれだ!と思ってこのフリースタンドを買いました。
 このスタンドもiPad専用でないところがミソですね。高さも微調整できるし、縦置き横置きOK。何より安い。最初の1つなら十分です。
 そして……持ち運んで初めて分かった欠点もありました。慣れれば10秒ぐらいで分解/組み立てができるのですが、一旦ゴムの先端部分を外さないと組み立てられません。普段やってないと意外に「あれ、どっち向きに付けるんだっけ?」となります。w
 そして分解して2つにすると、片方の針金には凹凸部分があります。中身が詰まった鞄だとこれが意外に邪魔だったりするんですね。そして……自分だけかもしれませんが、このゴムの先端部分、持ち運んでいると意外になくなりやすいんです。

 オフ会のらららオフ13thでの絵。実はこの時点で既に、4つのゴムのうち1つが行方不明になっています。その後入れてきたTRPG用の大きい鞄の中をくまなく調べましたが、見つかりませんでした。モバイルしてみて初めて分かった弱点です。w


 その後探して、いま使っているのがこちら。ひよこPときつねのあかねまるの前でゴリラポッド君に仕事をしてもらいました。

このゴリラポッド、blog系で話題になったので普段から情報収集のアンテナを張っている方には気付かれた方も多いのではないでしょうか。その後Amazonで買ってみましたが、これは確かに便利。日本でも海外でも、うまい道具の使い方を思いつく方はいるものです。
 球体関節みたいな感じで自由に曲がるので角度も自由、持ち運ぶときは3本足を畳むとかさばらずに済みます。ポーズを取らせると幾何学的な形状はなにやら生き物めいて見えます。何となくエヴァンゲリオンの使徒とか映画『マトリックス』でネブカドネザル号を追って来るイカみたいなセンチネルを思い出させます。w

 本来はデジタルカメラ用3脚であるゴリラポッドも、本来iPad専用ではない道具を工夫して使っているのがミソですね。


TRPGセッションでの活用:画像のプレゼン

 iPadを買ってから有名定番アプリは幾つか仕込み、利用想定シーンを踏まえて考えました。テキストやWord、PDFの閲覧ももちろん可能ですが、TRPGのシナリオのような長文には厳しいので画像に使用することに。
 iPadの入門本にもよく書いてありますが、iPadはメール、写真、iPodなど付属のアプリの出来がいいんですね。iPhoneより大きい画面の大きさに合った形でうまく最適化され、使いやすくなっています。
 いまどき写真共有サービスや画像共有コミュニティはflickrTumblr、日本なら大手のpixivやpixa、TINAMIなどなどいろいろあり、これらを閲覧するためのアプリもあります。これらのように画像をインターネット上に置かなくても、iPad内に置いて付属の写真アプリで見るだけでも十分だという結論に達しました。
 写真アプリもiPhoneより大きな画面でサムネイルが見れますし、特定アルバムを選んだ時のあのさっと広がる動きがいい。スライドショーも音楽つきですぐ行えます。
 試しに僕のiPhoneに入っているたくさんの画像、「俺が死んだらハードディスクの中身は見ずに(ry」な画像をコピーしてみたのですが、これが圧巻でなかなかいい感じに。


シナリオ『セレスタイトの杯 -夜の旅人たち-』のタイトルロゴと、ご主人様のアマーリアのイラストが綺麗に出てご満悦の竜ダンテ。


今度は縦置きにしてシナリオ『アストライアの涙』のとあるロゴ集を眺めてみるシャム猫シュレディンガー


 TRPG系で言うとシナリオのタイトルロゴ、バナー、ゲストイラストやイメージ写真など、関係する画像を表示させておくだけでもぐっと引き立ちます。PDF化されているプレアクトテキストを表示するのもいいでしょう。
 という訳でシナリオ『アステールの宝珠』のTRPGセッション向けには、各イベントシーンのイメージ画像、ゲスト集合の一枚絵、当日のスケジュール画像などプレゼンを意識した画像を用意しておくことにしました。

イベントシーンのイメージ画像のつくりかた

 TRPGシナリオの主なイベントシーンなど、要所要所で用意した画像を30枚以上作っておきました。
 らららオフの2次会などでもいろんな人に聞かれたのですが、作り方は以下です。


1.

シナリオ登場ゲストの3Dイラストは、2010年8月で残念なことにサービス終わってしまうスクエアエニックスのお絵かきSNSパーティーキャッスル】で作っています。ポーズも3Dソフトでボーンを動かしたりするのに比べたらかなり楽です。機能拡張で途中からキャラクターの写真を背景なしの透過PNGで書き出せるようになったので、ポーズを取った画像をパシャっと書き出します。800x600ピクセルぐらいの原寸で取ることができます。
 キャラクターの画像はグローを掛けると際立ちますね。

2.

次に背景。ネットにシナリオを大々的に公開する訳でもなく個人用なので、背景はもう適当です。フリー写真素材から取ってきたものもあれば、そのへんの画像をぱくりまくりのもあります。ありがとうGoogle先生! ありがとう映画の『アバター』! (*´∀`)ノ

3.

そこに自作部分を追加します。キャラクターの台詞やシナリオのロゴ、解説枠やゲスト画像の紋章、飾り文字などなど。



奥に背景+中間に人物の3Dイラスト+手前に文字など の繰り返しで、イベントシーンなどの数だけ繰り返せば割と簡単に作れます。使ったのはAdobe Fireworks CS4ですが、これは画像ソフトは何でもできるでしょう。
 【パーティーキャッスル】で作成した人物モデルは確かに3Dでいろんなポーズを取れますが、当然ですが画像に書き出した時点で2Dになります。そういう意味では今回作成したこのイメージ画像群は2.5Dぐらいになりますね。2.5次元へようこそ。うーんアイマスみたいだ。 (´ω`*)
 ではなくて、、自作とサービスやインターネットの助けを借りた他作部分が混ざり合う、いわばマッシュアップ的な手法を取っています。

画像の大きさ

 iPadの液晶画面は9.7インチに1024×768ドットの解像度で、専門用語では132ppi(1平方インチあたり132ドット)だそうです。
 この132ppiを上回っているもっと綺麗なPCなどももちろん存在しますが、iPadは見え方の綺麗さや静電容量に反応するタッチパネルの技術など諸々他の要素で頑張っているので今の性能を実現しています。
 噂では2010年末〜2011年頭にもう一回り小さいiPadが出るという話もあるのですが、うーん自分的にはそれならiPhoneの大きさでいいんじゃないかなあという感じです。より軽くなって電車の中などで立って持ったまま電子書籍を読む用途には便利ですが、大版の雑誌などは辛くなるし、プレゼンの用途に使いづらくなりますね。
 脱線しましたがこの1024×768ドットの縦横比は1:0.75。この比率で画像を作るとぴったりになります。
 画像ソフト上のピクセルで言うと1200x900、1000x750、800x600、700x525、600x450、500x375などですね。
 持っていた既存画像でも試してみましょう。


狐のあかねまるとひよこPが見ているのは、大阪のM○●Nオフに遊びに行った時のシナリオ『ドッグランド』に出てくるヒロインゲスト(うそ)、ゲヒルン様のご尊顔大写しであります。
カードっぽいデザインの元絵も縦横比が1:0.75に近かったので、iPad上でも縦横の余白が少ない、割とぴったりに近い大きさで表示されています。この数学的な美しさ……まさにユニバース! ヽ(*´∀`)ノ


 今回の『アステールの宝珠』用イメージイラストはすべてiPad横表示用、800x600ピクセルで作成しました。マシンのディスプレイの種類にもよりますが、これだとメインマシン上の表示とiPad上の表示がだいたい近い大きさに見え、快適に作れます。


 ちなみにiPadを縦置き/横置きどちらにするにせよ、写真アプリ起動時の画面の上下にはアプリ側のメニューバー&サムネイルバー(で名前はいいのかな)の分のスペースが若干取られ、写真のその部分は見えなくなります。画像を表示した後、ワンタッチするか数瞬待つとこれが消えます。
 これにも対応するとしたら、画像の上下をそれぞれ40〜50ピクセル程度元から空けておくとよいかもしれません。(最終的に縦置きなら700x600、横置きなら800x500ぐらいですね。)

画像の並び順

 同期に必ず母艦マシンのiTunesが必要なのがApple製品とAndroid端末の違うところ。このiTunes上でマシンの特定フォルダを指定するとそこが写真置き場になり、同期されて同じ画像がiPad上でも閲覧できます。
 特定シナリオ用など用途が別なら分けた方がいいので、この同期用に指定したフォルダの下にフォルダを掘っておくとよいでしょう。(ちなみに、その下にまたフォルダを作ると無視されるのが分かりました。)
 そしてやや困ったのが、この画像ファイルのiPadの写真アプリ上での並び順。本来の使用用途を考えると画像の更新日付順に時系列に並ぶのが自然でしょう。
 例えばTRPGシナリオ用の画像なら、タイトルロゴ、プレアクト用、オープニング用、リサーチ用……とある程度並んで欲しいもの。ここはある程度の試行の後で法則が分かりました。

1.あるファイル群filesAを同期Aで同期、次に別のファイル群filesBを同期Bで同期させる。すると写真アプリ上では以下の順で並ぶ。

 先頭
 filesAの中で並び替え(ソート)
 filesBの中で並び替え(ソート)
 最後

2.ある同期の中でiPadに移されるファイル群内部のソート順は、どうもファイル名のアルファベット降順の模様。(AよりZが先、数字の1より9が先)
3.filesA、filesBにも属さないファイル群filesCを同期Cで同期させると、必ず以下の順になる。

 先頭
 filesA
 filesB
 filesC
 最後
filesAに属するファイル、filesBに属するファイルの更新日付を変えても、filesCが必ず後になってしまう模様。


今回はファイル名の先頭や区切りに0-9の数字を使うことで区別しました。2research_6NightWatches_2Mimi.jpg のようにです。
上の法則では3.が少々困りました。TRPG的に言うとオープニングの画像を後から思いついて追加しても、エンディングの画像の後に来てしまうわけです。
 これで法則は解明できたつもりだったのですが、その後iPhoneにも同じ画像ファイル群を同期させてみたらまた別の並び方になってめちゃくちゃに。そこでもう思考を放棄しました。 ヽ(゚∀。)ノ
 同じことを考える人はいるもので、ipad 写真 順番で検索すると同じ問題で困ってしまった方は世の中にも多いようです。

 現在、デジカメや携帯、スマートフォンで撮った写真は大抵システム側でランダムな英数字のファイル名が付いたりします。FlickrPicasa、日本ならmixiのフォトアルバムやpixivに写真をアップロードした際も、大抵はシステム側でランダムにIDが振られたりします。ファイル名そのものが持つ意味は薄くなりつつあります。
 iPadが想定している使用シーンは、恐らく時系列順に並んだ沢山の写真を昔から最近の順にずらずら見ていくような使い方でしょう。ファイル名によるソートなどはあまり気にしていないのかもしれませんね。


 このような感じで画像を揃え、実際のTRPGシーンで使用しました。

 TRPGを遊ぶ人はたいてい妄想……もといイマジネーションが豊かで想像力に優れているものですが、セッション中の物語内世界の様子はどうしても各人の頭の中に頼ってしまいます。やはり絵があるとまったく違いますね。実際のセッションでも、そのシーンの様子が一目で分かると好評でした。
 それ以外にもシナリオのタイトルロゴ、ゲストイラスト、連想イメージイラストを表示する、相手のキャストのイラストを大判で表示して恥ずかしがらせる(おい)などなど、用途は様々に考えられます。iPadぐらいの大きさだと卓のメンバ全員及び通りがかった人にもアピールできる、プレゼンテーション的な使い方もできます。
 これでモテ卓ゲット!かは分かりませんが、今後も発展が見込まれ、また楽しみながら様々に使い方を工夫できる分野といえるでしょう。


 PDFの閲覧やダイスアプリの話なんかは別エントリに続きますよ→TRPGシーンにおけるiPadの活用【PDF編】