Rのつく財団入り口

元はTRPG系のWebサイトの入り口だったブログです。最近のIT本の感想など。

ゲームブックに萌え化の波:『デストラップ・ダンジョン』『ハウス・オブ・ヘル』

 新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。
 年末年始にもTRPG関係は新作が色々出たので新作情報のようなものをば。最初がこれかよ!とセルフツッコミしつつ。
 かつてアランシアの各地を冒険して回った、年季の入ったオールドゲーマーの皆さんならきっと12月からチェックしていたことでしょう。あのしおりと指セーブでパラグラフを押さえつつ冒険した日々が蘇る……あの名作『ファイティング・ファンタジー』シリーズのゲームブックが復活する! しかも萌えで!


 何でもホビージャパン公式に情報が載るより、上のアキバBlogの方が早かったらしいですね。
 ちなみに旧作のプレイを辿りたいなら、勝手にリンクさせていただいてしまいますがここがお勧めです。イラストつきで詳しくリプレイされており、楽しめます。


 僕なんかあの洋ゲーテイストのイラスト見るだけでもう涙が……w


デストラップ・ダンジョン

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

デストラップ・ダンジョン (HJ文庫G)

 やばい!あの名作ゲームブックがこんな……クイーンズブレイドみたいないビキニアーマーの萌え絵に! スティーブ・ジャクソンイアン・リビングストンに謝れ!www ヽ(゜∀。)ノ
 手前が主人公フィリア、一緒に載っているのは訳語が「通り抜け」「最強戦士決定戦」になっている迷宮探検競技に挑戦する他の挑戦者たちなんですね。忍者が女性のくのいちに代わり、蛮人スロムがイケメンになって上。右上は一見妖精に見えますが、原版のエルフがロリっぽい女の子エルフに代わって載っています。
 FFシリーズのゲームブックの主人公はいつも個性が与えられていない「君」でしたが、主人公はビキニアーマーの戦士、「戦士フィリア」の個性に固定されイラストも統一されています。2d6と技術/体力/運ルールは今までどおり。
 オープニングの小説風の一連の流れとエンディングもフィリアたんに合わせて変更。本文もイラストは萌え調に全面差し替え。主人公が台詞を言ったり、第三者から主人公を表すような描写が入る地の文は修正されていますが、他はほとんどそのままです。つまりアランシア各地を巡ったあの冒険の数々の中でも屈指の死にフラグの高さを誇る、迷宮探検競技の難易度の高さはそのまま!


 原作の表紙にある、目がいっぱいある面妖な怪物は沼地に住むブラッドビーストというのですが、萌え版でもちゃんとイラストありますね。奥から出現して主人公の足に舌を巻きつけて転ばせてひっぱるという、実に空気を読んだ萌えな構図になっています。
 他のイラストも竜や穴小鬼やマンティコアなどモンスター系はモンスターモンスターしていますが、人間型は性別が女性に変わったりして萌えになっています。妖艶な魔女のおねいさんがいたり、レプラコーンがとんがり帽子を被った可愛い子になったり、右腕を失って牢屋に捉えられていた人も女の子になったり。
 原作でも6人の挑戦者のうちのエルフは大蛇に締め攻撃をくらっていますが、こちらでもロリエルフの女の子が触手っぽく巻きつかれる萌えイラストがちゃんと載っています。まあ死ぬんですが。(おいネタバレすんなよw)
 よく見ると奴隷エンドもといメイドエンド、鏡に吸い込まれるエンドの2種はイラストが新規追加されているんですね。あとは我らが友、バーバリアンのスロムがけっこうイケメンです。w
 元版を持っている方は、違いを比べたりするのも面白いのではないでしょうか。
 冒険の始まりの決まり文句「さあ、ページをめくりたまえ」がそのまま残っているのが嬉しいですね。

ハウス・オブ・ヘル

ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)

ハウス・オブ・ヘル (HJ文庫G)

 あのおどろおどろしい表紙から一転、こちらも表紙はクリスナイフを必死に構える赤毛アホ毛つきのセーラー服もまぶしい序死公星もとい女子高生、マキ・ヒイラギに代わっています。
 本作もルールは完全に同じ。恐怖点のルールもそのままです。原作だとやっぱり「君」であるところが、カラーページのイラストつきで主人公のマキたんの設定が定められていますね。
 イギリス留学中の日本人で運動神経抜群成績はふつう、オニギリとスコーンが好きで異性の好みのタイプはムキムキより少女漫画に出てきそうな美形、3サイズまで設定されています。しかもデス・トラの戦士フィリアより実はバストが(以下略)。そしてこれらの設定は全て、本編には何の影響も及ぼさないところがすごい。w
 ほとんどがタイタン世界を舞台にしていたFFシリーズで珍しい現代ものだった原作は、確かここが地球なのかも何も書いていなかった気がしますが、萌え版のこちらは「現代のイギリス」とはっきり定義されています。GURPSを創った人じゃないほうの作者スティーブ・ジャクソン先生(英)もイギリス人ですし、いかにもな洋館に執事や老婦人も出てくるし、これは自然でしょう。
 オープニングもこのマキたんの設定に合わせて変わっています。イギリスに留学して日本のMANGAが大好きなそばかすっ子の友人キャサリンの勧めで仮装パーティへ。向こうでは珍しい日本のセーラー服を着ていったところ下心アリアリのラガーメンズには受けてしまい、そんなパーティの傷心の帰りにタクシーに乗るといつの間にか雨の夜に立ち往生、問題の館の扉を叩く……という流れ。
 「地獄の館なのになぜイラストが女子高生でセーラー服なのか」に、ちゃんと論理的な説明がついているんですね。不覚ながら感心してしまいました。キャサリンGJです。キャサリンは日本の少女マンガオタらしいので、いろいろ分かっているに違いありません。w


 本文の方はデス・トラと同じく、台詞が入ったり第三者から見たマキたんの描写が入るところは多少変わっていますが、他はそのまま。
 イラストの方は全面差し替え。イラストのマキたんは涙を流していろんなモノから逃げたり戦ったりパンティラしたり(キャッ)していますが、他の登場人物が女性化されてはいないですね。
 老婦人も気品があったり、伯爵も執事もナイスミドルだったり、吸血鬼がきっとマキの好みのタイプだったであろうイケメンに変わったり、せむし男も変わらず登場します。
 カラーイラストの花嫁の亡霊もかなりいい感じですし、原作だと胡散臭い印象の強かったビジュアル面は、割と雰囲気が出ているのではないでしょうか。
 どなたかの日記で拝見しましたが、弘司イラストの『ゴーストハンターRPG』のような感じの雰囲気になっていますね。


 総論としては。賛否両論あるでしょうし別にここでどうこう言うほどでもないですが。安い文庫本ですし、オールドゲーマーが酒の肴のネタにするにはぴったりです。
 ゼヒ記念すべき1巻目の『火吹山の魔法使い』から続けて欲しいですね。悪魔の三人と称えられる魔法使いザゴールやバルサス・ダイアが萌え化されるなんて、考えるだけで悪寒が走ってもうワクワクが止まりません。
 いっそ『ソーサリー!』四部作の萌え版復刊なんてどうでしょうね。ああソーサリー……王たちの冠を巡る冒険の思い出が蘇ってきてもう涙が……w


 しかしですねー。ファングの街やサカムビット公と聞いて、すらすらと懐かしい冒険の記憶が蘇ってくる自分もかなりヤバイと思ったのですが。これらの本のネタで盛り上がれる人って、大体みんなオーバーサーティのかなり年季の入った筋金入りのベテランゲーマーさんだよなあと思った新年でした。まる。 ヽ(゜∀。)ノ