Rのつく財団入り口

ITエンジニア関連の様々な話題を書いているはずのブログです。

【感想】Pythonプロフェッショナルプログラミング第2版

アクセス御礼

お陰様で先日の「PyQ」体験記事は、はてブのテクノロジーや学習の所にも載り、当ブログのアクセス最高記録を達成してしまいました。PyCon JP明けの運営元のビープラウド社さんからも反応を頂いたりしてありがとうございます。 iwasiman.hatenablog.com

 だいたい月1000PVぐらいが目標の目安かなぁと適当に考えていたのですが、2017年9月に限り月半ばで達成してしまいましたw
 ちなみにPyQの進捗の方はその後どーも仕事が忙しかったり週末は赤ちゃんと遊んだり世話したりで、「実務でのプログラミング習得」の途中からなかなか進めずにいます。ヽ(゚∀。)ノ

Pythonを使ったプロフェッショナルなチーム開発入門

 というわけでPythonのアツい流れに乗ってみんpy第4版の次の本は、やはりビープラウド社のスタッフ陣による『Pythonプロフェッショナルプログラミング第2版』。Pythonのお勧め書籍の中~上級者向け、ビジネスユース向け本によく名が上がる本です。

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【感想】みんなのPython 第4版

Python入門書の定番決定版

 通称「みんPy」。個人的にはこの本を最初に手に取ったのはまだPythonが日本であまり流行ってない頃、2版の白っぽい表紙の頃でした。
その当時はインデントが違うだけで動かなくなるオソロシイ言語ということを知った後、全部はちゃんと読まずに机の中に眠ってしまった記憶があります。(笑)
 その後2012年にPython3に対応した第3版が、シルクハットをかぶったニシキヘビのちょっとへぼい表紙で登場。そして第4版が2016年12月、一見プログラム言語の本に見えないえらくポップな表紙に全面改訂して登場。2017年現在で手に入りやすいPython3入門書の定番です。
 大きい本屋で技術書コーナーのPython特集を見ると平積みになっていることが多いですね。オライリー本なんかの隣にあったりすると表紙に落差があってちょっとフフッとなってしまいます。

 たぶん本選びにには皆さんぐぐったであろう、ブクマ多数の以下の記事でもプログラム経験者は迷ったらみんPy4版とオススメされています。実際、経験者には本書か、卵を抱えた蛇が表紙のオライリー本「入門Python3」とよく言われますね。

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【感想】Python特化型オンライン学習サービス「PyQ」をやってみました

アツい夏と涼しい秋にじっくりパイキュー

 ビープラウド社が2017年4月にオープンしたばかりの、Pythonに絞った学習サービス「PyQ」。はてブなどでも話題になりました。
 よさそうだったので僕も夏季休暇を利用して一番安いライトプランで学習を始めてみました。使い方などは他の記事の情報を見てもらうとして、ここでは、主に企業ユースでなく個人で申し込んで使った場合について、所感などをまとめていきたいと思います。

pyq.jp

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【Python】無料・有料でPythonが学べるオンライン学習サービスと体験集まとめ

◆進撃のパイソン

 電気/電子工学・通信の標準化団体IEEEの2017年のランキングでも遂にトップに立ったPython言語。まあこの手のランキングはものによってかなり結果が違うので一概に鵜呑みにはできませんが、いま特にアツいのは確かです。大きい本屋に行くと解説書もいろいろ並んでいますね。

www.publickey1.jp

 ぐぐれば出てくるじゃんという話ですが、オンライン形式で、現在Pythonが学べるサービスの主要なところを集めてみました。通学するスクール形式のものは省いています。また無料のもの中心に、実際にやってみたものは体験も載せてみます。
 おっと念のため、筆者の僕は実務でプログラミングは各種やっている他言語経験者、Python経験は0年で本やネットで勉強中というステータスです。

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【雑記】アクセス御礼と9月開始

アクセス御礼

 9月開始です。1ヶ月の間にアクセスが1000PVを超えるとはてなから通知が来るんですね。8月中にめでたく通知が来ました。はてなブログに移行したのが7/23、こちらも経過1か月を待たずに1000PVを越えて順調な滑り出しです。だいたい1日20-30アクセスあると1月で1000PVでしょうか、別にアフィで稼ぐとかそういうのもまったくないので、十分だと思っています。
 おかげさまで読者数も30を超えました。相互に読者登録して頂いた方、記事に★を付けてくれた方、RTして頂いた方などなど、そして来訪して頂いた方もありがとうございます。
 グループも幾つか入ったりあちこち見て回ったり読者登録したので、引き続き見て回ろうと思います。感想としてはひじょーに月並みですが、はてなブログコミュニティ界隈でも、年齢や立場、学校や仕事や家庭、日々の生活、考え方、話題、実に様々な方の様々なブログがあるなあと改めて思いました。
 はてなブログの機能の発見としては最近、予約投稿が便利だというのに気づきました。(遅!)

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【感想】オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版

「なぜ」シリーズの定番本の第2版

 本屋でもよく見かける「なぜ」シリーズはよい本が多いのですがその中のベストセラーの名著の一つ。初版は2004年に出ましたがその後の歴史的変遷や内容の改善を踏まえ、全面的に書き直した2版が2011年に出ました。
 350ページ強とけっこう分厚いのですがフォントも比較的大きく、左右に空白もあり、そして図表も豊富で文章も平易なので読みやすい本です。サンプルコードはほぼJavaですが、だいたいメンバ変数と標準出力をするメソッドを持つ簡単なクラス程度から始まるので、最低限のJava文法が分かれば読み進められます。

オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版

オブジェクト指向でなぜつくるのか 第2版

  • 作者:平澤 章
  • 発売日: 2011/04/07
  • メディア: 単行本

 ターゲットは仕事で開発をする人ならだいたい新人~業界数年目の若手、あるいは非オブジェクト指向の世界から来た方なら何年目でも、そしてプログラミング自体の学習と一緒にオブジェクト指向を勉強したい方、でしょうか。
 他の言語の最近のOOP本で言うとRubyの『オブジェクト指向設計実践ガイド ~Rubyでわかる 進化しつづける柔軟なアプリケーションの育て方』はもりもり設計やコーディングしている中級者向けでそれよりはもっと初心者向け、『アジャイル時代のオブジェクト脳のつくり方 Rubyで学ぶ究極の基礎講座』と同じぐらい?ではと思います。
オブジェクト指向設計実践ガイド ~Rubyでわかる 進化しつづける柔軟なアプリケーションの育て方

アジャイル時代のオブジェクト脳のつくり方 Rubyで学ぶ究極の基礎講座

 著者の方によるサポートページもあります。

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【感想】オブジェクト指向設計実践ガイド ~Rubyでわかる 進化しつづける柔軟なアプリケーションの育て方

Rubyで学ぶオブジェクト指向

 モダンな設計・実装に欠かせない重要要素で企業の新人研修にも出てくるし、その反面知らない人にはピンとこなくてけっこう難しかったり、クラス・メソッド構成のレベルでいうと唯一の正解がなかったり別に多少沿ってなくてもシステムは動いたりでなかなか厄介な、オブジェクト指向の考え方。
Object OrientedでOO、プログラミング技術についてはObject Oriented ProgrammingでOOPと呼んだりもします。
 オブジェクト指向の有名本というとサンプルコードは大抵は静的型付け言語、Javaだったりするのですが、RubyでOOが学べる良書です。

 作者のSandyさんは大学でコードを書いたりアプリケーションを作ったりしているそうですが、序盤から文章も親しみやすく、訳もそんなに不自然ではないので割とそんなり読めます。網羅本というよりは読み物系です。

  • 設計は芸術で、コード構成の芸術だと述べているあたり美しい。
  • サンプルコードは当然Rubyですが、自転車を作ったり売ったりしようという話で出てくるクラスは最初はBicycleとかGearとかWheelとかそういうのです。大して難しくないので言語としてRubyを知らない人でも読んでいけると思います。
    (後半は、クラスの数が増えてシーケンスが複雑になったりしてきます)
  • インターフェースの意識の話が。JavaC#だと親のインターフェースのメソッドをインプリメントしてないとその時点でエラーが出るので感覚的にも何となく分かるのですが、RubyだとそれがないのでOOをこれから学ぶ人は苦しんだりするのかなーと思います。
  • オブジェクトよりオブジェクト間のメッセージが重要なという説明はなるほどと思いました。
  • 欠かせない継承やコンポジションの話。継承を深くするな、継承よりはコンポジションの方が良いという話もなるほどと思いました。
  • 依存関係の方向は、自身より変更されないものに依存されなさい、も深い。
  • 子クラスでinitializeをオーバーライドしてsuperしながら再実装ではなく、親に空のpost_initializeを置いてそっちをオーバーライドするという話は、こういう手もあったか!とけっこう驚き。
  • Ruby特有の機能としてはmix-inの話。
  • テストの話も色々。こういうクラス実装時にテストクラスも一緒に作ってテストしやすくしたりスタブを工夫したりする考え方・文化・仕組みが言語やフレームワークに最初からあるのは良いなあと思います。

 詳しくは本編を読もうという感じですが、紙の本はそれほど分厚くなく、挫折せずに読めます。オブジェクト指向について得るところは大きいので若手の人にもオススメです。勉強会の題材なんかにも向いてそうですね。

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